確定拠出年金は放置が基本。(Mon.20140908)

 

確定拠出年金:積立金43万人が放置 - 毎日新聞確定拠出年金:積立金43万人が放置 - 毎日新聞  

 


 社員が掛け金を自己責任で運用する企業年金「確定拠出年金」(DC)のある会社を退職後、自分の積立金を放置している人が2013年度末時点で43万5677人に上ることが国民年金基金連合会の調べで明らかになった。10年前の47倍で、積立金の移行手続きをした人(41万8775人)を上回る。積立金は半年以上放置すれば運用されず、毎月管理手数料を引かれて老後の年金が減っていく。

 DCは米国の内国歳入法401条k項に基づく年金制度をモデルにしており、「日本版401k」とも呼ばれる。01年の制度創設時は話題となり、導入企業も急速に増えたが、肝心の加入者の関心は低いままという実態が浮かんだ。

 DCは毎月一定の掛け金を払い、加入者の責任で運用する。運用結果は将来の受取額に直結する。会社が月5万1000円を上限(10月から5万5000円)に掛け金を負担する「企業型」(約1万8400社、約464万人)と、個人が任意に加入して掛け金を払う「個人型」(約18万3000人)がある。

 企業型は企業年金の一つ。会社員の公的年金は基礎年金(国民年金)の上に厚生年金が乗る「2階建て」で、私的な企業年金は上乗せの「3階」に相当する。DCの場合、会社は掛け金を出すだけで、社員が運用に失敗し年金を減らしても穴埋めする必要がないため、導入企業が増えている。

 DCの利点は転職後も積み立ててきた資産を持ち運べることだ。転職先が「企業型」を導入していればそこに積立金を移し、転職先にDCがなければ「個人型」に移す。ただし、半年以内に移行手続きをしないと積立金は国民年金基金連合会に移り、運用されないまま毎月51円の管理手数料を取られる。こうした人は「401k難民」と呼ばれる。

 「難民」は制度の普及と共に増え続け、07年度末には11万9675人と10万人を超えた。放置された積立金は12年度末時点で総額約822億円に上る。背景には、積立金の移行時に金融機関や金融商品を自分で選ばなければならない手続きの煩雑さなどがあるとみられている。



社員数が多い会社だと、会社経由で確定拠出年金に加入している方もいらっしゃるのではないかと思います。何だかよく分からないけれども、確定拠出年金というものを導入することになって、訳もわからず毎月の給与から掛け金が拠出されている。そんな人もいるはず。

確定拠出年金の施行状況 |厚生労働省確定拠出年金の施行状況 |厚生労働省  



確定拠出年金の加入者は、企業型が500万人、個人型が19万人ですので、対人口比では、4%強ぐらいの数です。

自己責任の年金、企業が責任を負わない、元本割れしても本人の損失、そんなネガティブな意見が多くなりがちな確定拠出年金ですが、自分で自分の資金をコントロールできるのが確定拠出年金の最大の利点です。

会社が企業年金を保護する厚生年金基金だと、さも会社が保証するから安全であるかのように思えますが、破綻した日本航空の事例がありますし、2014年の今では厚生年金基金を解散する企業もあり、企業年金への保証はイマイチ信頼に欠ける状況です。


会社に在籍していると、厚生年金に加入している人が多いはずですが、厚生年金の保険料は給与から自動的に支払われますし、毎年の社会保険料算定も会社が対応してくれますから、社員さん本人は必要な手続きがない限りは、会社におまかせで放置できるようになっています。

そのため、自分で確定拠出年金を管理する気にはなりにくい。働いている時には老後のことはイメージしにくいし、国民年金や厚生年金のことですら分からないのに、さらに確定拠出年金まで出てきたら、もうワケが分からない。そんな人も少なくないはず。

会社経由で企業型の確定拠出年金に加入し、その後、何らかの理由で会社を辞めることになったら、確定拠出年金も一緒に持ち運ぶことになります。自分のデスクやロッカーに置いていた私物と同じで、確定拠出年金も退職と同時に持っていかないといけない。

ワケの分からない確定拠出年金を持っていくといっても、自分では何をどうしたらいいか分からず、そのまま放置。そんな人が2013年度末時点で43万5677人いるとのこと。

会社に在籍していれば、ある程度は会社にお任せできるのですが、退職したとなると、確定拠出年金の管理は自分でしないといけないし、必要な手続きがあれば自分で対処しないといけない。


会社を退職したら、企業型の確定拠出年金から個人型の確定拠出年金へ資産を移管し、継続して運用し続けないと確定拠出年金の利点を活かせませんので、会社を退職したら、スマホやPCで「個人型確定拠出年金」について検索すると良いでしょう。

都市銀行やネット銀行、地方銀行でも個人型の確定拠出年金は扱われていますから、手数料や運用商品のラインナップで選択することをオススメします。

モーニングスター [ 401k(確定拠出年金)ポータビリティガイド ]モーニングスター [ 401k(確定拠出年金)ポータビリティガイド ]  



運用先は、全額元本保証のものを選んでも良いし、外国株インデックスファンド、日本株のインデックスファンドなどを選ぶのもアリです。毎月の掛金は数千円や数万円程度なので、コロコロと運用の指図をしても手間がかかるので、元本保証商品やインデックスファンドに資金を集中させて、あとは毎月、自動で指定の商品に掛け金が入るようにしておけばラクです。

資産規模が小さいうちは、運用先を分散する効果はあまり無いので、複雑に考えず、シンプルに掛け金を特定の商品に集中させるのが得策です。メンドクサイと感じたらイヤになってしまいますから、確定拠出年金とはシンプルに付き合うのが良いです。



山口正博 社会保険労務士事務所
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