ブラックバイトへの対処法は、「辞める」こと。(Tue.20140902)



学生潰す「ブラックバイト」 対処冊子を無料公開
http://www.asahi.com/articles/ASG8C4WV5G8CUTIL01Y.html



 販売のノルマを達成しないと自費で買い取り、授業や試験の予定を無視したシフトの設定……。そんな理不尽な働き方を学生アルバイトに強いる「ブラックバイト」への対処法をまとめた冊子ができた。全50ページ。7月からインターネット上で公開されており、無料でダウンロードできる。

 ブラックバイトという言葉は、中京大の大内裕和教授(教育学)らが昨年から使い始めた。昨年7月に学生約500人のバイトの実態を調べたところ、長時間労働などの「ブラック化」が明らかになったためだ。大内教授によると、「学生であることを尊重しないアルバイト」が定義で、低賃金なのに、正社員並みの義務や学生生活に支障が出るほどの重労働を強いられることが多いという。

 背景には、正規雇用の減少に加え仕送りが減って学生が簡単にバイトを辞められなくなったり、辞めるとフリーターとの競合で次のバイトが簡単には見つからなかったりする事情がある。全国で問題化していることを受け、大内教授と「ブラック企業被害対策弁護団」の鈴木絢子弁護士らが冊子をまとめた。

 まず労働条件や給与明細のチェックが必要とした上で、具体的な事例と対処法を、対応の難易度から初級編~上級編に分けてQ&A方式で解説している。

 例えば「希望した日・時間を無視してシフトを組まれる。14日連続勤務のこともあった」という相談には「契約や法律に違反する可能性がある。『何とかしてほしい』と他の人の助けも借りて言ってみよう」などと回答し、労働基準法の規定も掲載した。

 また「コンビニでバイトをしている。ケーキ販売がノルマに達しないと、天引きで買い取りさせられる」というケースでは「労働契約とは別の契約になるし、お店側が強制できるものではない」と答えている。冊子では、相談窓口がある各種機関も紹介している。

 大内教授は「ブラックバイトをやっていても、それがわかっていない学生が大半なのが現状。『何かおかしい』と感じたら、冊子をチェックして声を上げてほしい」。「ブラック企業対策プロジェクト」のホームページ(http://bktp.org/)からダウンロードできる。

 

 

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ブラック企業、ブラックバイト、ブラックな職場、ブラック士業など。今は何かヘンな存在を見つけたら、ブラックナントカと表現するのが流行っていて、マジメに主張したいことがあるのか、それとも遊び半分なのか分からなくなるときがあります。

働く人を困らせるブラック企業は許せない。そのような想いで何か行動しなければいけないと思う人もいるのかもしれません。確かに、法律に違反している労務管理はいけませんし、そういう企業なり職場があるならば、何らかの対処をしたくなる気持ちも分かります。

ブラック企業という言葉は最近登場した感がありますが、このような職場は昔からあり、私が学生の頃、高校生や大学生の頃もありました。


高校生なのに、22時以降も仕事をさせる居酒屋。仕事が終わるのは翌日の0時30分。そんなお店で働いていた経験があります。その頃は高校生でしたから、当然、今のように社労士ではありませんでしたし、労働基準法の内容についても知りませんでしたから、給与を支払えば高校生であっても0時30分まで働けるのだと思っていました。働いている本人が知らなくても、人を雇う人は知っていなければいけないのでしょうが、チェーン店ではなく小さい居酒屋でしたから、店の主人もそんなことを知らなかったのでしょう。

他にも、打ちっぱなしゴルフ場での仕事も経験したことがあり、23時に営業が終わった後に、グリーンに散らばったボールを集めるのが仕事でした。23時から0時までの1時間、時給は1,000円で、たった1時間でしたが、高校生で時給1,000円という人参に釣られてやっていたのが懐かしい。トンボ(地面をならす道具)を使って、ボールを1箇所に集める作業で、雨が降っていても毎日やらなければいけない仕事でした。冷静に考えれば、1日に1時間しかできない仕事で、そのためにわざわざ自転車でゴルフ場まで行って、作業が終われば帰らないといけないので、1,000円では割に合わないのですが、高校生だった私は純粋だったんですね。

学生の頃に有給休暇を使った、もしくは使えた経験はありません。「学生には有給休暇は無い。有給休暇があるのは正社員だけだ」などと無知なことを言う人もいたかもしれませんが、学生であっても他の社員さんと同様に有給休暇はあります。ちなみに、学生であっても、週5日で勤務していれば、フルタイム社員と同じ日数の有給休暇になります。

あとは、募集時の時給が後になってコッソリと変えられてしまったこともありました。募集時点では時給1,250円で、最初の1ヶ月間は時給1,250円だったのですが、2ヶ月目以降は時給1,000円に変わっていて、この点について契約書で明示することを求めなかったのが原因だったのかもしれない。

他にも、高校生の頃、運送屋での仕事で、「今週いっぱいで終わりということで」と伝えられリストラされた経験もあります。労働基準法では、解雇する場合は、1ヶ月分の解雇予告手当を支払うか、それとも1ヶ月前に雇用契約を解除するとの予告をする必要があるのですが、私の場合は1週間前でした。確か、夏休みのお中元シーズンに人員を集めるために高校生を募集したようで、予想していたよりも仕事が少なかったか、高校生のバイトの働きが悪かったからか、ハッキリとした理由は教えてもらえませんでしたが、いきなり解雇を伝えられました。

上記以外にも、思い出せばもっと沢山のネタがありますけれども、いつも「まぁ、こんなもんだろう」と考え、会社と徹底抗戦しようなどとは思いもしませんでした。高校生や大学生が何か言っても、おそらくマトモに対処してくれないでしょうし、そういう企業とは深く関わらず、ある程度の付き合いでサッパリと分かれる方がいいだろうと判断していたのかもしれません。


ブラックバイトへの対処冊子、私も読みましたが分かりやすく書かれていて、高校生や大学生にはオススメです。

ただし、自分の職場がオカシイと気づいても、それを会社の上司や経営者に主張するのはヤメておいたほうが良いでしょう。正しいのはあなたかもしれませんし、あなたは間違ったことを言っていないのでしょうが、労務管理を自主的に改善する姿勢が無い企業と対峙すると、潰されるのは社員側です。

間違っていることを正したい。オカシイことをヤメさせたい。そういう正義感は理解できます。しかし、その正義感を行動に移すと、思いもよらない結果になることもあります。知るのは良いとしても、行動を起こすのはちょっと待って欲しい。

不当な環境を受け入れるべきとか、泣き寝入りすべきとか、そのような卑屈な対処法を勧めるのではありません。

労働組合に加入するとか、専門家に依頼するとか、そこまでの時間や手間、お金を投入してまで学生がブラックバイトに対処するべきかというと、そうは思いません。

変な会社に出会ったら早めに辞めて、他の仕事を探すか、自分で仕事を作るのもいい。学生だったら雇う企業はたくさんありますし、2014年の今ならば、クラウドソーシングで仕事を得る方法がありますし、スマホアプリの開発、LINEスタンプの作成と販売、ウェブサービスの開発、その他にも色々と選択肢があります。

ブラックバイトで嫌な思いをしながら働き続ける必要はないですし、そのような企業からは人が離れていき、いずれは市場から退出するので、あなたが自ら行動を起こさなくても、自ずと浄化されます。


ブラックバイトに遭遇したら、サッと辞めて、そのような会社に人が寄り付かないようにし、市場から退出させる。これが最も良い対処法だと私は考えます。






山口正博 社会保険労務士事務所
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