フレックスタイム制をもっと使いやすくするには?(Wed.20140827)


「フレックスタイム制」柔軟に運用 政府、法改正検討 清算期間を延長
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/140825/ecd1408250500001-n1.htm



「フレックスタイム制」柔軟に運用 政府、法改正検討 清算期間を延長  (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)「フレックスタイム制」柔軟に運用 政府、法改正検討 清算期間を延長 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)  

 フレックスタイム制を柔軟に運用できるようにするため、政府が法改正を検討していることが24日、分かった。雇用者が始業と終業の時刻を決めることができるフレックス制は、仕事と家庭の両立に向けたワークライフバランスの向上につながると期待されているが、導入企業は5%程度にすぎない。厚生労働省は来年初めの通常国会に労働基準法の改正案提出を目指す。

 労働基準法では労働時間の上限を原則1日当たり8時間・週40時間と定めているが、フレックス制では1カ月を上限とする一定期間(清算期間)の総労働時間を定めた上で、その範囲内で日々の労働時間を雇用者が自由に決めることができる。

 ただ清算期間の上限が1カ月のため、例えば「3カ月を清算期間とし、週平均40時間働く」といった運用ができない。このため厚労省は上限を数カ月間に延長する方向で検討している。
 

 


フレックスタイム制を導入している企業は、確か全体で10%も満たないのが現状で、便利な制度ではあると理解しつつも、どうも使いにくいと判断されています。

フレックスタイム制は、始業時間と終業時間を社員本人が決めることができ、日によって早く出勤するか、それとも遅く出勤するかを選べます。例えば、午前7時から10時までをフレキシブルな始業時間帯と設定しているならば、始発電車に乗って7時に出勤してきても良いですし、寝坊したので10時から出勤するということもできます。

他にも、始業時間を選べるため、朝の通勤ラッシュを回避するようにフレックスタイム制を利用するのも便利です。通勤ラッシュは朝の7時過ぎから9時頃まで続きますから、この時間帯を避けて電車に乗れば、モミクチャにされて気分がヘコむこともないし、電車の中で変なオジサンに体を触られることもなくなる。


フレックスタイム制の主な効果は、通勤ラッシュや帰宅ラッシュを回避して、痴漢や痴漢の冤罪を発生しにくくする点、他の人の体臭を半ば強制的に嗅がされないようにする点、足を踏まれない、他人と体を密着する必要がないなどがあります。

他にも、夏の時期に、サマータイム制をフレックスタイム制で代替することもできます。サマータイム制は、日照時間を有効に使うために、時計の時間を1時間進める制度で、アメリカやヨーロッパでは導入されているところが多い。時間を1時間早める点にサマータイム制の特徴があるならば、フレックスタイム制で1時間早く行動するようにすれば、個人単位でサマータイム制を導入できます。早起きタイプの人には良いかもしれません。


今回の制度改正では、フレックスタイム制の「清算期間を延長」することで、制度を使いやすくするようです。

ここで、清算期間とは何かというと、フレックスタイム制が適用される期間のことです。

例えば、清算期間を1ヶ月と決めた場合、1ヶ月の総労働時間の枠が170時間だとすると、この170時間の枠内で1ヶ月の勤務時間を配分する必要があります。つまり、1日8時間を超えたから割増賃金が必要な残業になるとか、1週40時間を超えたから割増賃金が必要な残業になるというものではなく、170時間の枠内に収まっているかどうかがポイントになります。

2014年8月時点では、清算期間は最大で1ヶ月までとなっていますが、これを3ヶ月とした場合、単純に考えると、1ヶ月分の時間枠が170時間であるならば、これを3倍の510時間にできますので、より大きな枠内で時間を配分できるようになります。

もちろん、清算期間を長くすれば、総労働時間の枠も大きくなるので、1日あたり、1週間あたり、1ヶ月あたりで労働時間の上限を設定してくる可能性があります。例えば、今月は300時間働いて、来月とその次の月は100時間というような極端な時間配分については何らかの規制が課されると思います。


フレックスタイム制は、あらかじめ設定した期間の枠内で労働時間の配分をやりくりして、1日8時間、1週40時間の枠に固定されない働き方ができるため、変形労働時間制度に似ています。

ただ、変形労働時間制度の場合は、始業時間と終業時間を固定するのがフレックスタイム制との違いです。勤務時間の枠をやりくりする点は両制度で同じですが、仕事の始まりと終わりを固定するか、それとも自主判断に任せるかが最大の違いです。

通勤時間が長くなる人が多い職場では、フレックスタイム制は歓迎されるのではないでしょうか。
 

 

(参考)

効率的な働き方に向けてフレックスタイム制の導入 フレックスタイム制を採用するには、次の2点が要件となります。
効率的な働き方に向けてフレックスタイム制の導入 フレックスタイム制を採用するには、次の2点が要件となります。  


フレックスタイム制の適正な導入のために(東京労働局労働基準部・労働基準監督署 2014.3)
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/2014318104110.pdf

山口正博 社会保険労務士事務所
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