ベビーシッターへの規制が始まる。(Tue.20140805)


シッター届け出制を検討=死亡事件受け委員会初会合-厚労省
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014080400015


 今年3月にインターネットの仲介サイトを利用してベビーシッターに預けられていた当時2歳の男児が埼玉県内のマンションで死亡した事件を受け、厚生労働省は4日、再発防止策を検討する有識者委員会の初会合を開いた。シッターの地方自治体への届け出制度の導入や、仲介サイト業者にシッターの身元確認の徹底を求めることなどを検討。10月に対策をまとめる予定だ。

 子育て制度上、シッターには保育士のような公的な資格や届け出の仕組みはない。事件後3~4月にかけて同省が実施した調査では、全国の都道府県、政令市、中核市計109団体のうち、独自に何らかの形でシッターについて把握しているのは15団体にとどまった。

 会合で委員からは、被害児童の母親が児童扶養手当を受給しておらず、生活に困っていたとされることを踏まえ、「子育てに必要な情報にアクセスできていない。若い世代はパソコンをあまり利用していない。スマートフォンに対応した情報発信が必要」などの意見が上がった。夜間保育に力を入れるべきだとの指摘も出された。



ベビーシッターが起こした死亡事件への対策として、2014年の4月頃にはベビーシッターへの何らかの規制を課すような話がありましたが、届け出や仲介サイトが身元確認することで対処する方向のようです。

ベビーシッターを利用する親がシッターをチェックすべきとの指摘も春頃にはありましたが、利用者がサービスの内容をチェックするのは非現実的です。ベビーシッターを利用する動機は、時間と手間を省きたい点にありますから、このベビーシッターは大丈夫か、トラブルを起こさないかと利用者が調べて判断することはまず無いと言っていいでしょう。

メンドクサイ手続きを要求されると、「何だか面倒ね。じゃあ、もういいわ」とベビーシッターの利用を諦めてしまいます。それゆえ、ベビーシッターの身元を確認するのは利用者ではなく業者側になります。


シッターの仲介サイトはネットで完結するサービスを提供しますから、どうやって利用者の身元を確認するかがポイントになります。

まず考えられるのは、「免許証のコピーをFAXで送る」、「免許証をケータイで撮影して、その画像を業者に送信する」、「免許証の住所宛に住所確認のために郵便物を送る」、「送られてきた書類(経歴などを書くもの)に必要事項を記入し、業者に返送する」などでしょうか。

身元確認といっても、何を確認するのかは様々です。確認すると思われるのは、身分証明書、経歴情報、郵便物で住所確認、この3点が有力です。

身元を確認したとしても、2014年3月のような事件を回避できるかどうかは不明ですが、得体のしれない人がベビーシッターになる可能性を低くできるならば効果はあるのかもしれません。


身元を確認する手続きのための仕事が増えるベビーシッターの仲介業者ですが、これを契機にサービスの価格が上昇したり、仲介サービスを終了するサイトも出てくる可能性があります。

幼稚園や保育園、学童保育よりも手軽に利用できる点にネット経由のベビーシッターの良さがあったのでしょうが、今後は若干ながらも手軽さが低下するはずです。



>会合で委員からは、被害児童の母親が児童扶養手当を受給しておらず、生活に困っていたとされることを踏まえ、「子育てに必要な情報にアクセスできていない。若い世代はパソコンをあまり利用していない。スマートフォンに対応した情報発信が必要」などの意見が上がった。

スマホを使うことはできるが、PCを使うことはできない。これは、いわゆるデジタルデバイトに関連する話です。

確かに、「PCを使わなくてもスマホで何でもできるよ」と考える人は増えています。情報収集、買い物、ネットバンク、LINE、各種のアプリなど、古いPCを使うぐらいならばスマホの方が動作も早いので、スマホだけで生活しようと思えばできなくもないのかもしれません。

ただ、スマホが画面が小さいので表示される情報が少ないですし、PCとスマホでは表示される情報に違いがある場合もあります。PCでは表示されているのに、スマホ版のサイトでは表示されない。そのような情報もあります。また、あらゆるサイトがスマホに最適化されている状態ではないので、スマホ経由でPCサイトを見ると拡大と縮小を繰り返して見ないといけないので不便です。

また、スマホはコンテンツを閲覧するには便利ですが、コンテンツを作成するには向いていません。100文字程度ならばスマホでも十分ですが、3,000文字や8,000文字ぐらいのテキストコンテンツになると、さすがにスマホではシンドイでしょう。

スマホにはスマホなりに得意なところがあり、PCにはPCなりに得意なところがありますから、スマホだけで何でも済ませるだけでなく、ノートパソコンの価格も随分と安くなりましたから1台ぐらいはPCを持っておく方が良いと思います。



>夜間保育に力を入れるべきだとの指摘も出された

これは、保育サービスを拡張して、仲介サイト経由のベビーシッターサービスを排除しようという方法です。夜間保育以外にも、延長保育、休日保育など、ベビーシッターサービスを代替するようなメニューがあります。

ただ、どのサービスを利用するかは利用者が選ぶものですから、ベビーシッターのサービスを利用者の選択肢から外して選択の幅を狭めるのではなく、選択可能なメニューを多くしておく方が子供を育てる親には都合が良いと思います。




山口正博 社会保険労務士事務所
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