時給180円のお仕事です。いかがですか?(Wed.20140528)

 

代替時給180円 図書館で行われた低賃金労働
http://dot.asahi.com/aera/2013021900010.html

 この図書館では、区からの委託で蔵書約2万冊に盗難防止シールを貼ることになった。作業に参加したのは、図書館のパート職員12人。休館日を除くほぼ毎日、本来の業務終了後、当日勤務の2、3人が館内で2、3時間程度の作業を行った。
 
  本来なら時給で報酬が支払われるが、図書館側は作業を「内職」と呼び、シール1枚あたりの報酬を7円とした。単に本にシールを貼るだけではなく、本を書棚から持ってきてチェックリストを作成し、貼り付け後に照合するなどの作業が必要だった。作業が順調に進んでも2時間で50枚余りしか貼ることができなかった。

 

 図書館というと、フォーマルな職場で、労務管理のトラブルなど無いホンワカした職場のようなイメージを抱くのですが、実際は色々とあるようです。

 

 2万冊に管理タグを貼り付ける作業を終業後に行っていたとのこと。図書館の本だけでなく、レンタルCD、DVDショップに並んでいる商品もバーコードとICチップがセットになったタグを貼り付けているので、盗難防止シールがどんなものかを知っている方は多いと思います。

 

 1人あたり2時間で50枚が平均的な作業速度だと仮定すると、3人で毎日作業するならば、1日あたり150枚のタグを本に貼ることになります。全部で20,000冊ですから、20,000冊 ÷ 150枚 = 133日となり、約4ヶ月ほどの日数が必要になります。

 

 このタグ張りは、小売店や飲食店で定期的に実施する棚卸しに似ています。小売店だと、売り場に並んでいる商品の数を数え、さらにバックルームに置いている在庫の数を数えます。また、飲食店では、冷蔵庫に入っている材料の在庫はもちろん、料理を盛り付けるお皿や食器まで数えるお店もあります。

 

 私の経験では、個人経営の飲食店だと棚卸しは行っていなかったですね。1店舗だけで運営しているので、あまりガッチリと管理する必要がなかったのかもしれません。しかし、チェーン展開する小売店や飲食店だと、上記のように片っ端から数を数えて記録していきます。

 

 私も棚卸し作業を経験したことがありますが、単調な作業で、嫌な仕事の1つでした。延々と在庫数を数えて記録していくだけですから、すぐに飽きてしまい、30分もすれば「あぁ、もうヤメたい」と思ったもの。

 

 今回は、図書館でのタグ張りとタグのデータを照合する作業を行っていたのですから、自分たちで作業をやらずに、外部の業者に外注するか、クラウドソーシングで依頼すればよかったのではないかと思います。

 

 作業を内製化すると、自分たちで作業をやるので、さも低コストで処理できるかのように思えますが、時間や人件費を考えれば、あえて内製化にこだわるほどの仕事でもない場合もあります。

 

 小さい小売店や飲食店ならば自分たちで棚卸しをしてもいいのでしょうが、店舗が広くなれば、作業も相当なものになるので、そういうお店では棚卸しを外部の業者に依頼しているお店もありましたね。

 

 区立の図書館での盗難防止シール貼りですから、大学の図書館など規模が大きいところと比較して蔵書数もさほどではなく、タグ張りも頻繁に発生する業務ではないかもしれませんので、アウトソーシングするのが賢明です。

 

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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