book702(改造車で通勤すると解雇されるかも。)

自分のクルマで通勤しているだけでもアウト。


改造車で通勤:女子高講師の解雇無効請求認めず 横浜地裁
http://mainichi.jp/select/news/20140329k0000m040016000c.html

 白鵬女子高(横浜市鶴見区)の専任講師だった男性が、学校を運営する白鵬女子学院を相手に解雇無効を求めた訴訟で、横浜地裁は27日、請求を棄却した。阿部正幸裁判長は「教員としての適性、能力を欠くとした判断が不合理とは言えない」と判断した。

 判決によると、男性は2012年4月から1年間の専任講師契約を同校と結んだ。改造車で通勤したり、撮影した女子生徒の写真を見せびらかしたりしたとして、契約更新は認められなかった。

 男性は「事実に反する」と主張したが、判決は、改造車の排気音が通常の2倍で、写真を見せたのも事実と認定。「学校が生徒との関係に細心の注意を払っていることを考えると、教員として不適切な行動と言わざるを得ない」と指摘した。




高校の教師が職場である高校へ改造した自家用車で通勤していたため、高校から雇用契約を解除されたというお話です。

改造車の排気音が通常の2倍ということなので、マフラーを純正外のものに取り替えて乗っていたのでしょうね。たまに見ますよね、道路をブォーンと大きな音をたてて車高の低いクルマが走り抜けていく光景を。

車好きな人は改造車とは表現せず、カスタム車と表現するのでしょうが、好きな人にはたまらないのでしょうね。車高を低くして、マフラーを変えて、ウーファーシステムを変えて、自分好みのクルマに変えて楽しむ。


さて、もしあなたが高校生だとして、カスタム車で通勤してくる先生に対しどういう印象を持つでしょうか。

男子生徒ならば、「おっ! カッケー」と思ったり、どんな車なのか近づいて詳しく見たりと、肯定的に捉える人もいるかもしれませんね。

しかし、生徒の親、いわゆるPTAの人たちはどう反応するでしょう。

おそらく、良い印象は持たないのではないか。私はそう想像します。





職業ごとにイメージ、カラー、価値観が違う。


職業というのは、それぞれにイメージというものがあって、そういうイメージに合うように身なりや立ち振舞を整えます。

カスタム車に乗っている人のイメージというと、ヤンキーや不良青年という印象を持つのではないでしょうか。おそらく、真面目な人がカスタム車に乗っているとイメージするのは難しいでしょう。

一方、高校の先生に対してはどういうイメージかというと、教師ですから、真面目、誠実、正直、キチンとしている、そういう印象を持ちますよね。中には、ヤンキー先生というような風変わりな方もいらっしゃいますが、そういうかたはおそらく例外だと思います。

「カスタム車に乗っている人のイメージ」と「高校の先生というイメージ」この両者がマッチしないため、上記のニュースで登場した専任講師は雇用契約を解除されたのでしょう。


裁判になったのは、おそらく不当解雇という点で争ったのかもしれませんが、カスタム車と高校の先生ではあまりにイメージが違いますので、高校が専任講師を解雇したのは妥当と考えるべきです。

1年の有期雇用契約だったようですので、おそらく1年の期間内に、何度となく注意をして、さらに警告もしたはずですが、それでも本人がカスタム車で通勤することをやめなかったので、やむを得ず契約を更新せず終了させた。そういう流れなのだろうと思います。


もし、自動車整備工場で働く人やガソリンスタンドで働く人ならば、カスタム車で通勤しても解雇されることはなかったかもしれません。

職業のイメージとカスタム車のイメージにさほどギャップがありませんし、カスタム車に乗っているということは、自動車に関して知識を持っていると推測できるので、むしろ仕事にプラスになる可能性もあります。

高校の先生だとダメであっても、それ以外の職業だと受け入れられる可能性があります。


他にも、髭、茶髪、ロン毛なども、高校の先生が茶髪のロン毛だとおそらく懲戒処分になるでしょうが、美容師ならばOKになるかもしれませんよね。美容師の方は、ユニークな髪型の人が多いですし、茶髪の人やロン毛の人も普通にいます。また、髭に対しても、他の職業よりも寛容な姿勢のはずです。

ピアスや指輪も同様で、着用が許される職業があれば許されない職業もある。


自分自身の個性も確かに大切ですが、仕事をするときには、自分の個性だけでなく職業のイメージも考慮して自分の立ち位置を決める必要がありますね。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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