book696(36(サブロク)協定をカンタンに理解する。)

残業代を支払えば、何時間でも残業は可能、、、というわけではない。


「残業代を支払えば、残業をしてもいい」こう考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに、法律で決まった時間枠を超えて仕事をすると残業なので、割増賃金である残業代が必要です。

しかし、事前に手続きをせずに、残業を社員さんにさせると、残業代をキチンと計算して正確に支払っていても労働基準法36条違反になります。

「えっ!? 残業代を正確に支払っているのに違法なの?」と思われるかもしれませんが、違法なのです。

残業代を支払って残業するには事前の準備が必要です。それが36協定(サブロクキョウテイ)なのです。

本来は違法行為である残業をOKにする効果を持つ、言うなれば「残業の許可証」のようなものが36協定なのですね。





残業の時間には上限がある。


「じゃあ、事前に36協定の手続きをして、残業代を支払えば、何時間でも残業は可能なの?」というと、そういうものではないのです。

残業できる時間には限度があって、「延長時間の限度」という基準が定められています。

時間外労働の限度に関する基準(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040324-4.pdf

上記のPDFファイルの2ページ目、チェックポイント2という部分に延長時間の限度について書かれています。その部分を見ると、1ヶ月で可能な残業は、45時間までです。

つまり、基本となる所定労働時間が1ヶ月で160時間だと仮定すると、そこに上乗せして45時間まで残業ができますよ、という意味です。

さらに上記のPDFファイルには「特殊な36協定」について紹介されています。この特殊な36協定を利用すると、限定的ですが、さらに延長時間を延ばすことができます。この点について詳しく知りたい方は、ファイルを読んでいただければ良いでしょう。


今回のポイントは、

「残業をするには事前の手続きが必要」
「残業の時間には上限がある」

この2点です。

上記の2点だけを知っておけば、労働基準法36条に違反する残業をしてしまう可能性を低くできます。

サブロク、サブロクと聞くと、「難しそう、、」と思ってしまいますが、要点は上記の2つだけですから、知ってしまえば難しくありません。






 

山口正博 社会保険労務士事務所
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