book686(産休、出産、育児。てんてこ舞いにならないための知識。)

子供ができると、手続きがたくさん発生する。


子供ができるのはめでたいことで、喜ぶべきなのですけれども、出産のイベントが発生すると、色々な手続きを行わなければいけない。特に初産の人だと、初めての経験なので、てんてこ舞いになる方もいらっしゃるはずです。

会社の人に伝えて、会社での手続きを行い、さらに市役所に行く。来週には妊婦検診に行かないといけないし、保険関連の手続きもやんなくちゃ。さらに、買い物に行って、ダンナの晩御飯まで作らないといけないから、妊娠するとやることがイッパイです。

子供ができたときの手続きを予めザックリと知っていれば、いざその時になったときにちょっとは助かるのではないでしょうか。


そこで、今回は、子供ができてからの保険関連の手続きをコンパクトにまとめます。

細かく手続きを覚えるのではなく、流れを知っておくのがミソです。






使うのは健康保険だけじゃない。


子供に関する給付というと、健康保険の出産育児一時金がよく知られていますよね。これは出産時の費用をフォローする一時金で、子供ができたとなればこの一時金が話題になるぐらい有名です。

しかし、出産関連で使えるのは健康保険だけでなく、労働基準法や雇用保険にも出産に関連する内容が含まれています。


では、ザッと妊娠から出産、育児までの流れを見ていきましょう。

1,産休。
まずは産休です。これは労働基準法65条で定まっている制度で、正式には産前産後休業といいます。出産前42日、出産後56日が産休の期間です。

「産休はシニゴロ」と覚えると忘れません。子供が生まれるのにシニゴロなんて不謹慎な感じですが、インパクトが強いので一度覚えると忘れないのがいいところ。


2,出産"前"の産休中の給付。
次は、産休中に対象になる健康保険の出産手当金(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat620/r311)です。

これは出産前42日を対象にした給付です。この期間は休んでいるので給与がないため、所得をするのが目的の手当金です。


3,出産時の給付。
前半の産休が終われば出産しますから、今度は出産育児一時金(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat620/r310)が登場します。

この一時金も出産手当金と同じように健康保険から給付されるものです。これは産婦人科でも案内される給付でしょうから、手続きを忘れるという可能性は低いでしょう。


4,出産前"後"の産休中の給付。
出産が終われば、今度は後半の産休に入ります。ここでは、前半の産休と同じように、健康保険の出産手当金(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat620/r311)が支給されます。

健康保険の出産手当金は産休前の部分と産休後の部分で分かれていますが、別々の制度ではなく1つの制度です。


5,雇用保険の育児休業給付。
出産し、産休が終われば、今度は育休の期間に入ります。ここでは健康保険ではなく、雇用保険が登場します。雇用保険の育児休業給付金(https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html#g2)は、育児休業前の収入の50%を支給する制度ですが、平成26年度からは50%から67%まで引き上げられます。これは健康保険の出産手当金と同じ水準ですね。産休中と育休中の給付内容を統一させるように変更されました。


6,児童手当。
これもよく知られていますよね。一時期、子ども手当という名称になりましたが、また児童手当という名称に戻っています。

児童手当制度の概要
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/osirase/dl/jidouteate240618-1.pdf

児童手当は0歳から中学生までが対象になるので、子供が生まれれば、随分と長い付き合いになるはずです。


7,社会保険料の免除。
以前は、育休中だけ社会保険料が免除されていましたが、平成26年度からは産休中も対象になります(http://www.nenkin.go.jp/n/data/service/000001674194EWe5gfHi.pdf)。

これは平成26年の4月からなので、新しい制度です。社会保険料は、収入が変動してもすぐには変わりませんし、仕事を休んでいても必要になるものですから、こういう免除はぜひキチンと使いたいところです。


労働基準法、健康保険、雇用保険、児童手当、社会保険料免除など、上記に挙げただけでも7点もありました。

制度がまたがっているので、まとめてザックリと知っておくと安心ですね。


細かな手続きはその都度調べれば十分です。出産・育児に関する制度を大まかな流れで知っておくのがポイントです。



山口正博 社会保険労務士事務所
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