book658(会社にあるパソコンを私的に使わず、自分のスマホを使う。)




■業務用のパソコンを私的に使うな? 自分のスマホを使えばいいんじゃないの?


仕事で会社に備え付けているパソコンを使っている職場だと、パソコンに関する利用規定や就業規則に、パソコンの使用に関するルールが決められているのではないでしょうか。

おそらく、利用規定や就業規則には、「個人的な目的で会社のパソコンを使っちゃいけないよ」という類のことが書かれているはずです。

確かに、職場に置いているパソコンは仕事で使うことを想定しているので、個人的なメールを送受信したり、妙なソフトをインストールしてはよろしくないですよね。他にも、Amazonで買い物をしたり、LINEやTwitterで投稿したりなんてのも良くない。

ネットにつながっていると、ついYahooのページにアクセスしたりしちゃうところですが、会社のパソコンは会社のネットワークに繋がっていて、システムの管理者が利用状態を把握できるところもありますから、怪しいサイトなんてみていると、後からお恥ずかしい状況になったりするかもしれません。

労務管理でも、就業規則で、業務用のパソコンを私的に使ってはいけないルールを設けている会社は多いでしょうね。

20年ぐらい前ならば、自宅にパソコンがある人は少なかったし、今のように猫も杓子もスマホを持っているような状況でもなかった。だから、会社のパソコンだけを管理しておけばそれで足りました。

しかし、2014年現在では、会社のパソコンだけ見ていればいい状況ではなくなっています。


今では、あえて会社のパソコンでサイトを見る必要はないし、メールのやりとりもパソコンを使わなくてもできる。

そう、みなさんのポケットに入っているスマホがありますよね。さらに、カバンにはタブレットが入っていたりもしますから、会社のパソコンをあえて私的に使う必要はないのですね。


この状況で、会社に備えているパソコンを把握するだけで足りるのかというと、疑問ですよね。






■会社のパソコンよりも自分のスマホの方が便利。


私的な通信を会社のネットワークに通すと通信内容を知られてしまう。だから、私物のケータイで通信する。ごく普通の判断ですよね。

メールはスマホで。
LINEもスマホで。
ブログの更新もスマホで。
FXもスマホで。
買い物もスマホで。


今のケータイはパソコンをある程度まで代替できるようになっているので、会社のパソコンだけが通信手段とは言えなくなっています。

労務管理でも、業務用のパソコンを私的に使用することだけを制約していては足りない。だから、私物のケータイまで制約しようという動きもあります。


ただ、私物のスマホだと、会社は制約しにくい。会社が貸与しているスマホならば、ナンダカンダと制約(通信内容を把握するアプリをインストールしておくとか)を課せるかもしれないけれども、私物のものとなると介入しにくいですよね。

さらに、スマホを操作していると、業務上の連絡をしているのか、それとも遊んでいるだけなのか外見からは分からない。しかも、パソコンのように画面が大きくないので、本人しか画面が見えないこともあり、なおさら何をしているのか分かりにくい。

会社のパソコンをどう使うかを色々と決めても、スマホで自由に通信できれば、仕事中は職務に専念するという本来の目的を達成できない。とはいえ、私物のケータイに対してどうやって制約を課すのか。

ムズカシイですよね。


解決策の1つとしては、会社で用意したロッカーにケータイを入れておいて、仕事中は持たないようにする方法。

更衣室に鍵付きのロッカーを用意して、カバンや着替え、スマホを入れておき、仕事場に私物の通信機器を持ち込ませない。そんな会社もあるはず。

ただ、ケータイを持てないようにすると、仕事中に連絡するときに困るかもしれない。
何らかの理由で本人に急いで連絡したくても、ケータイはロッカーの中だと、連絡が取れない。そんなこともあります。

もちろん、職場が広くない、例えば飲食店だと、移動する範囲は限られているから、ケータイを使わずとも本人のところに行って用件を伝えられる。

しかし、広く移動する職場、ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどのようなアミューズメントパーク、売り場面積が広いショッピングセンターなどだと、何らかの連絡手段が必要になりますから、私物のケータイも持っておいてもらう方が都合がいいこともあります。


一律にケータイを持ってはいけないと決めるのではなく、職場や仕事の性質に応じて、個人所有のケータイを持たせるかどうかを決めていくのが妥当ですね。




山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com

© 社会保険労務士 山口正博事務所