book654(始業時間前の朝礼、終業時間後の掃除、これは仕事?)




■始業時間前なのに朝礼が始まる? 仕事が終ってから掃除?



「5分前行動があたりまえ」

予定の時間よりも早くアクションを起こすように、誰かから言われたりすること、ありますよね。

時間ギリギリでドタバタするよりも、時間に余裕をもって動いたほうが気持ちが落ち着くし、他の人からの印象も良くなる。

逆に、時間ギリギリに集合場所に来たりすると、時間に遅れたわけでもないのに、なぜか「遅い!」なんて言われたりする。

不思議ですよね、遅れていないのに遅いと言われる。


仕事の場面でも、9時から仕事が始まる場合、8時40分ぐらいに職場に着いて、服を着替えて、8時50分頃には仕事を始められる準備が整っている。

仕事が始まるのが9時なのだから、9時ちょうどに仕事がスタートできればいいのですけれども、現実には、9時ちょうどではなく、9時ちょっと前に仕事が実質的にスタートしているのですね。

9時ギリギリでも時間に遅れているわけではないからいいじゃないかと言っても、「時間に余裕を持って行動するのが常識だ」と言われて片付けられる。


確かに、常識と言われてしまうと「そうなのか、、」と思って、気持ちがショボーンとなりますけれども、始業時間が9時ならば、仕事の指揮命令が発動するのも9時からと考えるのが自然です。

ならば、9時よりも早く集合する必要はないはず。


仕事が終わる時間も同様です。

仕事が終わる時間が仮に19時だったとして、仕事が終わって服を着替えるときに、もし「ついでに更衣室の掃除もしておいてくれ」なんて指示を受けたら、帰るのは19時30分ごろになってしまう。

「着替えるついでに掃除をしているだけだから、仕事じゃないだろう」と思う人もいるかもしれませんが、人によっては「これも仕事なんじゃないか?」と思う人もいるかもしれません。


仕事が始まるときは、始業時間よりも早く集合する。仕事が終って着替えるときについでに掃除をする。


仕事であるべきなのに、仕事じゃないような扱いになっている。こんなこと、結構あるのではないでしょうか。






■やるべきことならば、それはすべて仕事。


5分前に集合する。
着替えるときに更衣室の掃除をして帰る。

何気ないことですが、こうやってチョコチョコと無賃労働させている職場は確かにあります。

他にも、終業時間が19時であっても、19時ピッタリに終わることはなく、19時7分とか、19時11分とか、予定の時間をちょっとオーバーするような形にして、はみ出した時間は切り捨てる。これもよくあるパターンです。


職場でやらないければいけないことは、全て仕事です。

5分前に集合させたら、集合した時間から労働時間になるし、更衣室の掃除をさせるとその時間も労働時間になる。

なんとなくモチャモチャとゴマカして何とかなるものではなく、普通に労働時間になってしまいます。


「じゃあ、どうするんだ?」と思うところですよね。


方法はカンタンです。

5分前に集合させたいならば、始業時間を5分前にすればいい。

例えば、9:00が始業時間ならば、これを8:55に変えるだけ。これで5分前集合はカンタンに実現できます。8時55分ギリギリに駆け込んできても、5分前集合は問題なく実現できる。


終業後に掃除をする場合は、仕事が終ってから終業時間を記録するのではなく、掃除が終ってから記録すれば良いでしょう。

もし、掃除の後に時間を記録することができない場合は、仕事の途中に業務を中断して更衣室の掃除を行い、その後、業務に復帰するようにすれば、そのまま掃除は仕事の時間に含まれます。


5分前集合も掃除も、「ほんの僅かな時間しか使わないのだから、それぐらいいいじゃないか」と思う気持ちも分かりますが、自分が良いと思っていても、他の人はいいと思ってくれないこともありますから、時間の管理はウヤムヤにできませんね。





山口正博 社会保険労務士事務所
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