book625(週6日出勤の注意点。)







■気付かれない残業。


2013年現在では、週休2日が当たり前な雰囲気になっていて、週6日勤務の環境などあまり考えないかもしれません。しかし、すべての会社が週休2日というわけではないので、週休1日勤務で働いている人もいます。

週休1日ということは、裏返すと週6日勤務ですよね。そんな会社では、知らないうちに残業している人がいるかもしれません。

36協定を締結せず、書面を労働基準監督署に提出していない。そんな会社。「毎日8時間労働でキチンと終えているから、問題ないよ」と考えている。

確かに、1日8時間で仕事を終えていれば残業は発生していないので、問題はない。しかし、週5日ではなく、週6日勤務でその働き方をしてしまうと、問題があります。


毎日8時間働き、週6日で勤務すると、労働時間は週48時間になる。この場合、1週40時間を超えているので、8時間分が残業になる。法律では、1週間の労働時間の上限は40時間です。この上限を超えると、残業になり、割増賃金が必要になります。

ところが、「1日8時間でキチンと仕事を終えているから残業代は必要ない」と思い込み、隠れ残業代が膨らんでいる会社もあります。1日8時間でキチンと仕事を終えているから残業代は必要ないという判断そのものは間違ってはいません。ただ、1日単位だけでなく、1週間単位でも労働時間を把握する必要があるという点を失念している点が問題です。

知らないうちに、毎週8時間分の残業代が積み重なって、それが1年、2年と貯まってくると、結構な額になるでしょう。





■対策方法は3つ。


残業が発生しているのに、わざとそれを隠しているならばいけませんが、知らないうちに、気づかないうちに、残業になってしまっている。そういう過失で残業を発生させてしまっているならば、チャンと問題を解決しましょう。

先ほど書いたように、週6日で勤務すると、8時間分の残業が発生してしまうので、このはみ出した時間を何とかしないといけません。

余分な時間が8時間ありますから、この8時間を何らかの方法で短縮する必要があります。



対策方法は3つあります。

1,週休2日に変える。

これが最もオーソドックスな対処法です。8時間×5日で勤務スケジュールを組めば、自ずと週40時間に収まります。だから、週休2日にしている会社が多いのですね。


2、勤務時間を短縮する。

「いや、週6日勤務は変えられない」という会社の場合、1日あたりの勤務時間を短縮することで、週6日勤務を維持できます。

例えば、日曜日が固定の休日であると仮定して、月曜日から金曜日までを8時間から7時間勤務に変更し、土曜日は8時間から5時間勤務に変更します。これだと、月曜日から金曜日で合計5時間の短縮。さらに、土曜日に3時間の短縮ができますので、合計で8時間をカットできます。


3,休憩時間を延ばす。

変わった方法ですが、休憩時間を延ばして、労働時間を短縮することもできます。実質的には、労働時間を短縮する場合と同じですが、ちょっとだけ変化があります。

余分な時間は8時間ですから、今まで労働時間だったものを休憩時間に転換してしまうという発想です。

例えば、毎日、昼休みが1時間あるとしたら、それを2時間もしくは3時間に延ばします。ちなみに、始業時間と終業時間は変更しません。

月曜から木曜までの4日間は、昼休みが2時間。金曜日と土曜日は3時間。こうすれば、月曜から木曜までで、4時間分が労働時間から休憩時間に転換します。さらに、金曜日と土曜日も、増加した4時間分が休憩時間に転換します。これで労働時間を8時間短縮できます。


以上の3つが対策方法です。


1と2の選択肢は受け入れられやすいでしょうが、3番目の選択肢は好みが分かれるかもしれません。

昼休みが2時間とか3時間ですからね、長すぎると感じる人もいるかもしれません。

ただ、職場の外へランチに出かける人だと、1時間の昼休みではせわしないのではないでしょうか。職場を出て、レストランや定食屋に行き、順番を待って、席につき、注文を言う。その後に、料理が運ばれてきて食べる。後は、お会計をして店を出る。

このプロセスは結構時間がかかりますよね。昼の12時ごろに一斉に飲食店に人が押し寄せるのですから、順番待ちで時間をロスしますし、注文してもすぐに料理が出てこないかもしれない。だから、ドンドンと時間がなくなって、ゆっくりと食事ができないなんてことありますよね。私も経験がありますから、分かります。

さらに、昼休みが長ければ、仮眠をとることもできるし、買い物に行ったり、役所や銀行で手続きをすることもできるでしょう。その気になれば、銭湯にでも行けるかもしれない。

昼休みが長くなっても、時間の使い方によっては有意義なのかもしれません。


職場によっては、休憩時間を延長する3の選択肢が好まれる可能性もありますから、1と2の選択肢だけに限定せず考えてみてはいかがでしょうか。


山口正博 社会保険労務士事務所
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