2012/2/8【1日も空けてはダメなのか、少しは空いてもOKなのか。】



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「好きなスポーツは何ですか?」と聞かれれば、何と答えるでしょうか。

よくある答えは、野球、サッカー、バスケの3つではないかと私は思う。なぜか好きなスポーツはこの3つに集中している。

テレビや新聞、雑誌での露出度から判断すると、上記の3つが好きなスポーツに選ばれやすいのは当然なのかもしれないけれども、ちょっと退屈です。新聞のスポーツページは、ほぼ野球かサッカーで独占されている。女子マラソンの大会には女子マラソンが、ゴルフのナントカマスターズとかナントカオープンが開催されるときにはゴルフが報道されるけれども、それでも報道されるスポーツのバリエーションは少なく感じる。

例えば、ラクロスとかアイスホッケーも報道の内容に含めれば、他のテレビや新聞との違いが出そうに思う。ただ、広告の集まり方に影響が出るとすると、やっぱり無難に野球かサッカーを選ぶのかもしれない。アメフト、クリケット、セパタクロー、ラグビー、言い出せばキリがないほどスポーツの種類は多いのに、人の関心は一部のスポーツに集中する。

ちなみに、私の最も好きなスポーツは、スノーボードです。

2月13日の月曜日に、下記のようなニュースもあって、これはここだけで起こっているわけじゃないなぁと思えた。
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スノボ転倒女性、婚約者に介抱されたが…重体
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120213-00000035-yom-soci
 11日午後4時10分頃、北海道ニセコ町のニセコアンヌプリ国際スキー場で、スノーボード中に転倒した女性が意識不明になっていると、スキー場職員が119番した。

 北海道警倶知安署の発表によると、女性は香港から来たタング・キットヤング・エイミーさん(47)。一緒に滑っていた婚約者の男性(42)に「転んで頭を打ち、頭痛がする」と告げ、介抱されているうちに意識を失った。搬送先の倶知安町内の病院でくも膜下出血と診断され重体だという。
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スノーボードはスピードをあげてライディングすると爽快で、上達すればドンドン面白くなる。ただ、コケた時に頭を打つのだけが心配。

スノボーの経験がない人は分かりにくいかもしれないが、走行中に後頭部からコケると相当に痛い。カーブしようと体制を変えつつあるときに、ボードが雪に引っかかって後ろにコケる。初心者が滑っている時によく起こる事故です。

私も大学1年の時にスノーボードを始めましたが、初めは膝とお尻がズキズキするほどコケた。北海道のルスツに2泊3日の予定でスノボーに行き、初日は何も知らないものですから、ウェアを来て、ブーツを履いて、スノーボードをセットして、リフトには乗らずに歩いてゲレンデの坂を上り、そこから滑走していました。20mぐらい歩いて登って、そこでボードを装着し、スススーッと練習するわけです。初心者ですから、まさに無手勝流で滑っていましたね。スノボーの初日はまさに「お触り」程度です。

2日目の朝からはスノーボードスクールを利用し、インストラクターの人にレッスンしてもらった。スクールを利用すると費用がかかると思うかもしれないが、思ったよりはリーズナブルです。午前に2時間、午後に2時間、1日合計4時間で6,300円でしたから大学生でも利用しやすいです。

我流で滑っていても上達はしないだろうし、怪我をする可能性もあるので、スクールを利用して正解でした。スクールを利用する人は案外少なくて、インストラクター1人に受講生が2人か3人の少人数でレッスンしてくれます。ルスツのスクールは結構丁寧に教えてくれて、ウェアとブーツを装着した状態での準備体操の仕方、ブーツの紐の締め方、ビンディングの締め方、あとはコケるときのコツ、カーブするときの姿勢やボードへの荷重のかけ方など、細かく教えてくれます。

午前と午後のスクールのお陰で、わずか2日目でリフトに乗って上から連続ターンで滑り降りることができるようになって、なかなかリターンの大きい買い物でした。

さらに、3日目にはイゾラグラン(ルスツで最も走行距離が長いコース)を滑り降りれる状態までになり、初めてのスノボーは楽しいものでした。

ただ、後頭部を打つという経験もあって、「こりゃぁヘルメットが必要だなぁ」と感じたのを思い出します。香港の人も、おそらく後頭部を強打して意識不明になったのだと思う。ニット帽(ビーニーとも言う)だけ被って滑っていたのかもしれない。私の場合は、以前の経験から、ショック吸収バンドを頭に被って、その上からニットを被るようにしています。もし次にスノボーに行くときはヘルメットを持って行くつもり。

「ハーフパイプでジャンプするような人を除いて、普通に滑るだけならばヘルメットはいらない」という人もいるけれども、あまり侮らないほうがいい。スノーボードは普通に滑っているだけでもスキーよりも死ぬ可能性が高いと私は思っている。





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1日も空けてはダメなのか、少しは空いてもOKなのか。
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継続性の維持と切断。


定年に達すると、そのまま退職するか、もしくは何らかの形で雇用を継続するかという2つの選択肢に分かれる。

もし後者を選択し、雇用を継続する場合には、以前の雇用と次の雇用が継続している必要があるはずです。つまり、雇用の継続性が維持されているかどうがポイントとなる。

ただ、退職後から雇用契約を再度締結するまで、必ずしも間断なく手続きが進むとは限らない。例えば、退職日は会社と社員間で相談して決めるはずなので、どの日を退職日にするかがすぐに定まらないかもしれない。

また、有給休暇が残っている場合には、それを消化してから退職するとなると、退職日は後ろにズレる。もちろん、有給休暇を消化している間は雇用契約は継続しているので、継続性が切断されることはない。ただ、休暇の残日数が多いと、仕事を終えてから再度雇用されるまで間が空くので、「こんなに間を開けたら継続雇用じゃなくなっちゃうんじゃないの?」と思うかもしれない。

あとは、退職金の計算と支払いがあるし、企業年金の受給手続きをする会社もあるかもしれませんね。場合によっては、60歳以降も退職処理せずに雇用を継続するので、退職金や企業年金をそのまま持ち越すこともあるかもしれない。ただ、先に継続雇用の手続きを終わらせ、退職金の手続きは後からにすると、継続雇用の手続きが遅れることはないはず。

他には、継続雇用するかどうか、本人が決めかねているという場面も想定できる。「退職して、1ヶ月ほど旅行に行ってから決めたい」という要望もあるかもしれない。


もし、上記のような手続きが退職後に発生すると、数日もしくは数週間の空白期間が生じる可能性がある。継続雇用というからには、雇用関係が継続している必要があるはずです。もちろん、完全に契約が切れないという意味での継続ではなく、時間的に間が空いていないという意味での継続です。

そこで、雇用が継続しているためには、1日の空白もあってはいけないのか、それとも、ある程度の期間が空いても構わないのかが今回のテーマです。





2つの基準。


厚生労働省のウェブサイトに掲載されている「改正高年齢者雇用安定法 Q&A」(http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/qa/)のQ6の内容を読むと、雇用を継続する可能性を用意しておけば、数日空いたとしても良いと解釈できる。

「Q6:  継続雇用制度により、再雇用による継続雇用制度を導入する場合、定年退職日から1日の空白があってもだめなのでしょうか。」

「A:  継続雇用制度は、定年後も引き続き雇用する制度ですが、雇用管理の事務手続上等の必要性から、定年の翌日から雇用する制度となっていないことをもって、直ちに法に違反するとまではいえないと考えており、「継続雇用制度」として取り扱うことは差し支えありません。ただし、定年後相当期間をおいて再雇用する場合には、「継続雇用制度」といえない場合もあります。」


上記の内容から考えると、即時に継続雇用の状態に移行しなくても継続雇用制度として取り扱えるのですね。ただ、「定年後相当期間」という部分が具体的にどの程度の期間を想定しているのかは分からない。少なくとも2~3日程度で定年後相当期間と判断することはなさそうですが、2週間なら、または1ヶ月ならどうかと考えると、どこら辺が相場なのか判断し難いものがある。


一方、日本年金機構のウェブサイトに掲載されている「退職後継続再雇用された方の標準報酬月額の決定方法の見直し」(http://www.nenkin.go.jp/new/topics/pdf/0816.pdf)という文書の(注2)を見ると、継続雇用を「1日も空くことなく同じ会社に再雇用されることをいいます」と定義している。

この文書では、60歳から64歳の年金受給権者が定年以外の理由で退職したとき、その後に継続雇用されると当月から標準報酬月額を変更できるという仕組みを伝えています。ちなみに、60歳未満の人は対象外です。一旦退職したことにして、資格の喪失と取得を同時に行い、標準報酬月額を下げてやろうという目論見は実現できません。


上記の2つを比較すると、定年退職の場合と定年前の退職では場面が違うので、前提条件も異なるのかもしれませんが、継続雇用の定義で違いがある点は分かります。前者は少しぐらいならば期間が空いても構わないと考えているのに対し、後者は1日も空けないことでもって継続雇用と定義している。

もしかすると、後者の場合は標準報酬月額を継続雇用を開始した当月から変更できるという便益が伴うので、間断なく雇用が継続するように要求しているのかもしれない。標準報酬月額を早い段階で変更できれば、その数字に基づいて計算される保険料も変わるのですから、通常の継続雇用よりも厳格な条件を付加したと考えても不自然ではない。一方で、特に便益を伴わないならば、少しぐらい間が開いても構わないと考えているのではないか。

他には、前者は厚生労働省が提示した基準であり、後者は日本年金機構が提示した基準であるので、双方で違いがあるという可能性もある。

もしくは、もともと雇用の継続性については細かく取り扱っておらず、単に用語を説明するために書いただけであって、期間が空くかどうかはさほど拘っているわけではないとも想像できる。







当事者に雇用を継続する意思があるかどうかがキモ。


雇用の継続性が維持されると何らかの利点があるのか。他方、雇用の継続性が切断されると何らか不都合なことがあるのか。

もし継続性が切断されたならば、継続雇用制度を採用していない(もしくは、キチンと運用していない)と判断されるかもしれない。とはいえ、定年後相当期間という表現の「相当期間」が具体的にどれぐらいの期間なのか分からないので、継続性が切断される余地はないとも考え得る。

たとえ退職後に期間が空いたとしても、会社と社員間で雇用を継続すると合意すれば、それは継続雇用として扱われるのではないでしょうか。つまり、継続性を維持するかどうかは当事者次第ということ。ゆえに、退職後に3日空いても、1週間空いても、1ヶ月空いても、以前の雇用を継続する(もちろん、雇用を継続するのではなく再雇用で対応するかもしれないので、雇用は継続しても雇用契約の内容まで継続するとは限らない)と当事者で合意するかどうかにかかっていると思います。

継続性を切断してしまうと不都合ならば、あえて切断することもないので、期間が空いたとしても雇用を継続する方向へバイアスがかかるのではないでしょうか。


実際に継続雇用の手続きをする場合は、今回のように雇用が継続しているかどうかで物議を醸すことのないように、継続するなら間断なく契約する、継続しないならば継続しないと当事者で確認するのが実務では妥当なところです。








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