book528(週休と公休を分ける意図は何か)




■同じ物を違う箱に入れる。



休日は、読んで字の如く休みの日です。今では、週に2日の休日は決して珍しいものではありませんが、会社によっては隔週で週休2日となっているところもあれば、休みの日は日曜日のみという会社もあります。

休日はそのまま「休日」という名称で取り扱っても差し支えないものですが、会社によっては休日を「公休(こうきゅう)」と「週休(しゅうきゅう)」という2つの名称に分けて取り扱っているところがあります。

辞書(大辞泉)の定義では、公休は、「1,休日・祝日以外に、勤労者が権利として認められている休み。2,同業者などが申し合わせて、一定の日に休むこと。また、その日。公休日」と書かれている。一方、週休は、「1週間のうちに決まってある休日」と書かれている。

さて、上記の定義で公休と週休の違いが分かるでしょうか。

おそらく、「う~ん、どっちも同じものなんじゃないの?」と感じた方は多いのではないかと思います。「申し合わせて、一定の日に休む」というのは、「決まってある休日」とどう違うのか。また、公休は権利だとして、決まってある休日である週休は権利ではないのか。

「週休2日」という表現を使うとき、この2日の休日はどちらも週休なのでしょうか。週休が2日あるから週休2日と表現しているのか。それとも、週休が1日で、公休が1日、この2つを合体して週休2日と便宜的に表現しているのか。

特に気にしなければ気にならないことですが、考えてみると謎があるのですね。

あえて分けたりせずに、単に「休日」という名称だけでも困らないのではないかと思う人の方がむしろマトモではないでしょうか。同じ休日という中身ではあるけれども、その中身を入れる箱(公休と週休)が2種類あるのですね。入れ物が違うと、中身も違うんじゃないかと推測するのは当たり前の感覚です。この容器の違いが混乱を招く原因ではないでしょうか。









■実質ではなく名目上の区別。



「いや、公休と週休を区別する意味はちゃんとある」と言う人もいるかもしれない。公休は法定休日に対応していて、週休は法定外休日に対応しているので、両者を分ける意味はあると考えるのは一理あります。公的な休みなのだから法定休日という解釈は納得できるし、週休は公休以外なのだから法定外休日と考えても不思議ではない。

しかし、公休が法定休日にリンクしているとは限らないし、週休が法定外休日であるとは限らない。また、日曜日が公休になると決まっているわけではないので、公休=日曜日という理解もイマイチです。どの休日が公休で、どの休日が週休なのかをキチンと把握している人はどれくらいいるのでしょう。このようなことを把握しなくても休めるでしょうし、何か困ったことが起こることもない。「今日の休みは公休で、昨日の休みは週休だ」と考えて休んでいる人は珍しいのではないでしょうか。


休日を法的に公休と週休に分ける必要はありません。1週間に1日の休日を設けるのが法律で求められている内容ですから、休日を公休と週休に分解する方式は各事業所が独自に設けたものです。

おそらく、小規模な会社だと、公休と週休という名称は使っておらず休日という名称だけを使っているはずです。


とはいえ、法的な休日と会社が設定した休日を分けて表示したいときには公休・週休という名称は使えるでしょう。ただし、「公休=法定休日、週休=法定外休日」としてガッチリとリンクした状態である必要があります。


山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com

© 社会保険労務士 山口正博事務所