book518(携帯電話を会社で充電しても良いかどうか)




■個人のケータイを会社で充電する。



携帯電話を持っている人を探す場合とそれを持っていない人を探す場合を比べた場合、前者の方が容易で後者の方が困難なのではないでしょうか。個人的にも仕事でも携帯電話が不可欠になっている人もいらっしゃるはず。

会社でも、携帯電話が支給されることもあれば、自分の携帯電話を仕事でも使っている人もいるでしょう。

そこで問題になるのが、会社で携帯電話のバッテリーがなくなったとき、そこで充電するかどうかという点です。

パソコンのUSB経由で充電できるでしょうし、直接に電源から充電することもできる。


では、個人の携帯電話を会社で充電するのはOKなのか、それともNGなのでしょうか。







■仕事でも使っているかどうか。



「いいんじゃないの。充電ぐらい」と考える人もいれば、「充電は自宅で対応するべきだろう」と考える人もいるはず。

もちろん、このような問題を法的に解決するのはちょっと過剰な気がしますけれども、考えを巡らすことは可能です。



まず、仕事でも携帯電話を使っているかが基準になる。

会社が「連絡するから業務中も携帯を持っておいて」と言っているならば、充電を許す方向になりやすい。仕事でバッテリーを使うのだから、充電もできるべきという理屈です。

しかし、「業務中は携帯電話を持ってはいけない」という職場ならば、充電は禁止する方向になりやすい。例えば、飲食店で携帯を持つ必要はあまりないのでと思います。私も飲食店で仕事をしたことがありますが、携帯を持って仕事をしないと不都合な場面はありませんでした。店舗がそれほど広くなかったという理由もあるのですが、連絡するならば直接その人のところへ行って伝えれば良いのですから、やはり電話は不要でした。


ただ、2011年10月時点では、仕事中でも携帯電話を持っているのが当たり前のようで、仕事中もポケットに携帯電話を入れている人が多い気がします。やはりすぐに連絡できるという利便性が良いのでしょうね。

施設内でトランシーバーのような使い方をしている人も多いでしょう。例えば、ショッピングセンター、アトラクション施設、会場設営、イベント進行など。可動範囲が広いので、どうしても連絡手段がないと困るため仕事中も携帯電話を持ってもらっているのかもしれません。

医療施設だと、専用のPHSもあるが、全員にPHSを持たせているとは限らない。リーダー格の人は持っていて、それ以外の人は持っていないのも不思議ではない。看護師長だけPHSを持っていて、他の看護師は持っていないという環境もあるかもしれない。ただ、最近は病院でも携帯電話OKという場所もあるように聞いているので、個人の携帯電話も利用しているかもしれません。


考え方を変えて、電気を会社の備品と位置づければ、業務上横領が成立するのではと思える。コンセントに充電器のプラグをスコンと挿し込むと電気を取得できるので、これを横領と考えるわけです。

しかし、携帯を充電しただけで業務上横領というのはおそらく行き過ぎでしょうね。おそらく、告訴しても相手にされない可能性が高いはず。金額も微々たるものでしょうし。

もし、場所が電力会社ならば電気は商品です。となると、充電すれば商品を横領していると解釈できる。しかし、これもあまりに軽微な行為であって、横領は成立しないのではないでしょうか。


やはり、「仕事でも携帯電話を使っているかどうか」を基準にして充電の可否を決めるのが妥当なところではないでしょうか。



山口正博 社会保険労務士事務所
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