book483(通勤定期と通学定期の利用ルートが重なる)





■通勤ルートと通学ルートの競合。



会社員としての身分のみで生活している場合や、学生としての身分のみで生活している場合だと、通勤ルートと通学ルートが重なることはないだろう。しかし、学生の身分と会社員の身分(勤務形態は問わない)を同時に有している人だと、通勤経路と通学経路が重複することがあるかもしれない。

通勤経路と通学経路が重複するとはどういうことかというと、通勤経路上に学校があるとか、通学経路上に勤務場所があるということ。なお、学校は高校でも大学でも専門学校でもいい。また、仕事はフルタイムと考えてもいいし、パートタイムと考えてもいい。

どこかの会社で仕事をするとなると、大概の場合は交通費が補助されるかと思う。また、学生としての身分があれば、通学定期を購入できるはず。となると、会社から支給される交通費を通学定期を購入する際の一部として使うことが可能になるのではないかと考えるはず。


そこで、通勤経路と通学経路が重複した場合、交通費は支給されるのか、それとも通学定期に含まれるので交通費は支給されないのかという点が問題となります。






■交通費が通学定期の補助になる。



例えば、東京の電車で説明すれば、ある学生の学校が千代田線の新御茶ノ水にあり、勤務場所(バイト先と考えると分かりやすいかもしれない)が千代田線の日比谷にあるという状況を想定すればいい。ちなみに、自宅は代々木上原にあると仮定しよう。この場合、勤務場所である日比谷よりも学校のある新御茶ノ水の方が遠い場所にある。この学生は、おそらく代々木上原から新御茶ノ水までの通学定期を購入しており、その定期券を使って学校に行っているだろうし、さらに勤務場所である日比谷にも行っているはず。

代々木上原から日比谷までの往復運賃が300円(実際の数字とは異なる可能性があります)だと仮定すると、「300円×勤務日数=交通費」という計算になる。例えば、月に17日勤務すれば、300×17=5,100円の交通費が支給されるので、この交通費を使って、代々木上原から新御茶ノ水までの通学定期を買えばお得な結果を得ることができる。


コンパクトにまとめると、

パターン1
「通勤ルート > 通学ルート」
この場合は、支給される交通費で通学できる。

パターン2
「通勤ルート < 通学ルート」
この場合は、通学定期の一部補助になる。


ところで、「通勤経路と通学経路が重複しているならば、交通費は支給されないんじゃないの?」と思う人がいるかもしれない。

たしかに、素直に考えれば、既に通学定期を持っているのだから、それを使って通勤すればいいので、あえて交通費は不要だろうと判断できる。

しかし、通学定期を考慮して交通費を支給することはおそらくないと思う。私も大学時代に同じような経験があって、バイトの通勤経路と大学への通学経路が重複していたので、支給された交通費を通学定期の原資として使っていた。私の場合は、上記のパターン2に該当していたと思う。大昔のことなので詳細は忘れた、、、ということにしておく。

キチンと電車でバイト先まで通勤していたので、不正な請求ではない。実際に電車に乗り、その費用を水増しなどすることなく交通費として支給されていたのだから。

人によっては、交通費を請求しながら、徒歩や自転車で通勤する人もいる(これは懲戒処分になるので、やってはイケナイ)けれども、私の場合は電車で通勤して、その費用を交通費として支給されていた。ただ、不正ではないとしても、ややズルイ方法であるとは思う。しかし、賢い方法であるとも思える。


学生の人は、通学経路上にバイト先を設定するとオイシイかもしれない。


山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com

© 社会保険労務士 山口正博事務所