book472(連休化のために計画有給休暇を利用する)




■計画休暇らしくない計画休暇。



有給休暇は自主的に消化するのが望ましいのですが、時と場合そして環境によっては自主的に消化しにくいこともあるはず。そのようなときは、計画的に休暇を消化する選択肢(労働基準法39条5項)を検討するかと思います。

1ヶ月に何日、3ヶ月に何日、6ヶ月に何日と消化目標を定めて、休暇を本人の意思とは別に消化するように運用するわけです。

しかし、他者から半ば強制的に休暇を消化させられたと感じてしまう欠点があります。本当は自主的に利用したいが、やむを得ず計画的に休暇を消化させられているのですから、休暇を消化するという目的は確かに達成できるものの、心理的な満足度はあまり高くならないはず。

そこで、計画的に休暇を消化しているけれども、「いかにも計画的」と感じられることなく計画的に休暇を消化する手段を考えることになります。





■連休形成のために休暇を挟む。



休暇を消化することだけを目的に計画休暇を運用するのではなく、休暇を消化する人にとって都合が良いと感じられるものにすれば良い仕組みに変えることが可能です。

例えば、連休になっていない時期に、年休を挟んで連休化させるのもいいでしょう。つまり、いわゆる中休みを年休に切り替えて連休を作るわけです。

火曜日が祝日ならば、月曜を休暇に切り替えて、土曜日から火曜日まで休みにする。木曜日が週休(シフト制の勤務での休日)ならば、金曜日を休暇に変えて、土曜日の休日と連結させるという方法もありますね。ゴールデンウィークの途中に平日が挟まっているならば、その日を計画休暇に切り替えてゴールデンウィークを連休化するのもいい。12月ならば、24日が金曜日で25日が土曜日ならば、24日を休暇に切り替えるのもアリです。

計画休暇だからといって、すべての休暇スケジュールを会社が決めることはありません。社員さん本人の希望を加味しながら計画休暇のスケジュールを決めればよいわけです。「計画休暇の配分は会社が決めるのだから、社員の希望は反映されないだろう」と考えてしまうのではなく、例えば6ヶ月で5日の休暇という緩めの計画を設定して、その範囲で休暇スケジュールを社員さんに決めてもらえばよいのですね。

もちろん、もっと厳格な計画を設定して休暇を計画的に消化することは可能です。ただ、厳格な計画ほどあまり満足できない休暇になるでしょうから、アクセルとブレーキの踏み分けは会社ごとに調整するべきです。

今回のように、連休化のために計画休暇を利用する方法は、休日に仕事がある業種(飲食や小売など)には使いにくいですが、そうではない業種では検討すると良いかもしれませんね。

山口正博 社会保険労務士事務所
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