book462(再雇用すると有給休暇は消滅するか)






■雇用関係が終われば休暇も消える、、、はずだが。



定年に達すると、そのまま退職する人もいますが、人によっては定年後に再度雇用されたり、退職せずにそのまま継続して雇用される人もいるかと思います。

通常、雇用契約が切断したら有給休暇は消滅しますが、定年後すぐに再雇用されるならば休暇はそのまま持ち越せるべきなのではと思える時があるかもしれません。

再雇用の手続きを経ると休暇はリセットされるが、継続雇用の手続きならば休暇はリセットされない。つまり、再雇用を選択するか継続雇用を選択するかによって効果に違いがあるわけですね。

ただ、退職時にまとめて休暇を消化する会社もありますので、退職で休暇が消滅しないこともあるでしょう。しかし、退職時に休暇が残っている状態で定年退職し、その後すぐに再雇用されるならば、実質的に雇用契約は継続しているものの休暇だけリセットされる状況になるわけです。







■形式的には再雇用。実質的には継続雇用。



ここで、「再雇用として処理されているけれども、実際は継続雇用なんじゃないの?」という疑問を抱くかもしれません。

再雇用による雇用条件のリセット効果を享受しながら、実質的には雇用を継続させるという処理方法。つまり、再雇用と継続雇用のイイトコ取りをしているわけです。

再雇用と継続雇用の違いは微妙で、実質的には雇用が継続している状態であるのに、雇用条件を変更するために再雇用していると扱うことも可能ではあります。再雇用と継続雇用については法的にルールがあるわけではなく、あくまで当事者である企業と社員との間で締結される契約に基づいて運用される手続きなのですね。

そのため、どんな場合に再雇用の手続きを利用して、どんな場合に継続雇用の手続きを利用するかは客観的には分からないわけです。

貯まった休暇をご破算にするために再雇用という体裁をとっているのかもしれないし、雇用条件を見直したいために再雇用で手続きを行っているのかもしれない。


「仕事をやめてから、◯ヶ月もしくは◯年と時間を経ているならば再雇用」という基準があれば再雇用と継続雇用を分けて運用することもできるかもしれませんが、これは容易ではないでしょう。

最大の問題は、「どれくらい期間が開いていれば再雇用になるのか」という基準を客観的に設定できない点です。


私は、定年後すぐに再雇用するならば、有給休暇はそのまま持ち越す方がトラブルにならずに良いのではないかと思います。

山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com

© 社会保険労務士 山口正博事務所