2011/1/4【賞与と退職金を賃金の調整弁にしている】



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高校を大きく分けると、全日制高校と定時制高校の2つのタイプがある。全日制は朝から夕方まで授業を受けるタイプで、定時制は夕方から夜にかけて授業を受けるタイプ。

私が中学生の頃は、学力が低いから定時制だとか、全日制の高校に不合格になったから定時制などとネガティブなイメージがあった。全日制で原級留置された人が定時制に切り替えることもあった。

しかし、今考えてみると、定時制のほうが都合がいいのではないかと思える。私は全日制の高校に通っていたが、特に何も考えずに全日制の高校を選んだので、定時制の利点を考えることもなかった。全日制だと夕方まで時間を拘束されてしまい、自分の裁量でスケジュールを組みにくいし、受験勉強もやりにくいのではないかと思う。定時制ならば、学校で拘束される時間が少ないし、朝や昼だけ仕事に行くこともできる。もちろん、仕事だけでなく他のスケジュールを組み込んでもいい。この裁量が学生側にあるのが定時制のいいところだ。最近では定時制を廃止する高校もあって、私の出身高校も定時制を何年か前に廃止してしまったようだ(会報で知った)。

中学生は、全日制じゃないとダメ!と決め付けずに、積極的に定時制高校を進路の選択肢に入れてもいいんじゃないかと私は思う。朝から夕方までカンヅメにされても頭が疲れますからね。夕方から夜の4時間ぐらいでギュッと授業を受ける方が頭も疲れないでしょうし、朝の時間は学校に行くよりも自分のペースで学習する方がいいんじゃないだろうか。








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賞与と退職金を賃金の調整弁にしている。
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■賞与と退職金の仕組みが不明朗な理由は何なのか。



多くの会社では、賞与と退職金についてはブラックボックスになっているのではないでしょうか。

「賞与は夏と冬に支給。退職金は退職時に支給」これだけという会社も少なくないのではないかと思います。「そんなもんじゃないの?」と言ってしまえばそれまでですが、考えてみるとやっぱりヘンです。


中には、なぜ賞与の支給条件や計算方法をキチンと決めないのだろうと疑問を抱く人もいるのではないかと思います。

分けてみると、

1,支給条件も計算方法も両方不明というパターン。

2,支給条件は決まっているが、計算方法は不明というパターン(例えば、勤続年数の条件や出勤状況などを考慮するが、金額の計算方法は分からない)。

(なお、「支給条件は決まっていないが、計算方法は決まっている」というのはちょっと考えられないので外しておく)

3,支給条件も計算方法も決まっている。

おそらく、3つの中で1が最も多いのではないでしょうか。


会社の規模が大きくなっていくと、規程類が整備されて、賞与や退職金についてのルールも固まってくるはずですが、それでも完全に不明朗な部分が除去される状況まで至っているのは稀ではないでしょうか。


なぜ、企業は「賞与は夏と冬に支給。退職金は退職時に支給」という状態で運用するのか。

制度設計に手間がかかるのであえてそのままにしているのか、それとも、意図的にそのままにしているのか。もし、あえて賞与や退職金のルールを決めていないとすれば、どんな目的があるのか。






■賞与も退職金も賃金の後払い。



賞与と退職金の性質を説明するときによく言われるのは、「賃金の後払い」という主張。毎月の給与を低めに設定し、賞与や退職金でまとめて支払うという方式のようです。また、賞与は後払いという位置づけだけでなく業績連動で支払われるという主張もありますね。退職金は賃金の後払い。賞与は賃金の後払いもしくは業績連動というのが通説でしょう。

ただ、もし賞与が賃金の後払いであるという立場で話を展開すると、本来受け取るべきものだから不払いにできないという結論になりますよね。つまり、毎月毎月、賞与は少しづつ蓄積していき、支給日になると放出されるのがまさに後払いという性質でしょう。この場合、もし賞与の支給条件として支給日在籍を要求していたとしたら矛盾が生じます。賞与は賃金の後払いなのだから、すでに発生している債務は履行するべきですので、増減させる余地が少なくなります。もし、業績連動で支給内容が決まるならば、債務が蓄積するとは考えませんから、増減させる余地は大きくなります。

では、賞与は賃金の後払いなのか、それとも業績連動の報酬なのか。この問にハッキリと答えを言うのは簡単ではありません。なぜならば、後払いとして賞与を位置づけているのか、それとも業績に連動するものとして賞与を位置づけているのかは経営者にしか分からないからです。後払いかもしれないし、業績連動かもしれないし、後払いと業績連動のミックスかもしれない。月給の5ヶ月分とか8ヶ月分というように、ある程度固定的に支払っていれば、賞与の仕組みも透明性が増すのかもしれませんが、中小規模の企業ではおそらく事前に支給額が固定されるような取り決めはしないのではないでしょうか。


では、なぜ賃金を後払いにするのか。払うならば今払えばいいのに、あえて後にするからには何らかの理由があるはず。意味もないのにこのようなことをするとは思えません。

商売でも債務の先延ばしはままあることです。1ヶ月先よりも3ヶ月先のほうが債務者に有利ですし、6ヶ月先よりも3年先の方が債務者に有利です。さらに、金額が確定していないという点も債務者に有利ですし、債務者が金額の増減を決めることができるのですからこの点も企業にとって有利でしょうね。

ゆえに、裁量的にコントロールできる部分(支払い時期、債務額)を残すのが賃金の後払いの目的なのではないかと考えられます。

経営者は、配当、自社株買い、内部留保、賃金配分など、利益を分配する際に裁量的にコントロールしたいでしょうから、賃金のコントロールを賞与と退職金で行っているのかもしれませんね。人はコントロールできない要素が増えるのを嫌います。なるべく自分で裁量的に制御できる余地を残しておきたいと思うものです。

そのため、賞与と退職金で賃金を後払いにして、コントロール出来る部分を増やしたいと考えているのかもしれないですね。


一方、退職金はさらに後払い的性質が強まります。毎月の給与は変動させにくいが、賞与は増減させるのが簡単ですし、退職金に至ってはさらに増減が簡単です。20代や30代の人が退職金のことを気にすることはないですよね。ましてや、10代の人が退職金の支給条件や計算方法がどうなっているかを調べることもまずあり得ないことです。そのため、たとえ毎月の給与を引き上げたとしても、賞与や退職金を抑えることで、賃金の平準化を実現できるわけです。


ただ、ポイント制の退職金を採用している企業だと、「企業は退職金をコントロールできないのでは?」と思うかもしれない。ポイント制退職金とは、勤続年数や役職の在職年数、出勤率、成果、協調性などなどをポイント化して、そのポイントの累積量で退職金の金額を決める仕組みです。そのため、企業が裁量的にコントロールできる部分が少なくなると"思われています"。

しかし、ポイント制退職金であっても、企業が任意で定める支給率を変更すれば金額を変動させることが可能です。

例えば、Aさんの累積ポイントが460pt。Bさんの累積ポイントが460ptだとすると。AさんもBさんも退職金額は一緒であるかのように思えます。

ところが、累積ポイントに会社所定の支給率を掛けたものが支給ポイントだとすると、Aさんへの支給率が0.8で、Bさんへの支給率が0.6とした場合、結果が変わります。

460×0.8=384pt(Aさん)
460×0.6=288pt(Bさん)

というように、結果に変化が出ます。

つまり、最後に掛ける数字をコントロールできるようにしておけば、後から退職金をコントロールできるわけです。


賞与のコントロールにしても退職金のコントロールにしても、なんとなくズルい感じがしないでもないですが、これは経営裁量の範囲であって、ルールに反していることではありません。賃金だけを考えて経営するというわけにはいかないですから、この手の裁量は経営者にあって然るべきなのかもしれません。

ただ、この裁量が外部からは分からないのがちょっと不安ではあります。本当に賞与や退職金を賃金の調整弁として使っているかどうかは給与明細を見ても分からないでしょうし、賃金台帳や賃金規定を見てもおそらく分からないだろうと思います。「もしかして賞与を賃金の調整弁として使っているかも、、、」と推測するぐらいならば可能ですが、断定することは限りなく不可能です。毎月の給与はほとんど変動していないが、賞与は思いのほか増減変動があるならば、調整弁として使っている可能性は高まります。しかし、あくまで推測でしかないのですね。調整弁として使っているかどうかは経営者の頭の中でしか分からないことですので、それ以外の人が知ることは困難です。







■これは朝三暮四なのではないか。



月毎の給与は、増やすのは容易だが、一度増やすと簡単に減らせないのが悩みどころです。ちょっとでも調整しようとすれば、伝家の宝刀である「不利益変更という主張」でもって抵抗されてしまいます。


賞与や退職金は考えようによっては、朝三暮四とも言えるのではないでしょうか。

朝三暮四とは、

中国で、宋の狙公(そこう)が、飼っている猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ、暮れに四つやると言うと猿が少ないと怒ったため、朝に四つ、暮れに三つやると言うと、たいそう喜んだという「荘子」斉物論などに見える故事から(大辞泉より引用)。

つまり、総量は同じなのに、配分を組み替えるだけで相手の気持ちが変わるわけです。

「毎月の給与」と「賞与、退職金」はまさに朝三暮四の典型ではないかと思います。

賞与や退職金を増やして毎月の給与を少なめにすると不満を感じるが、毎月の給与を増やして賞与や退職金を減らすと満足を感じるのです。

面白いものですよね。


携帯電話の割賦販売も上記に似ています。

一括で8万円を支払うとなると心理的に抵抗感があるけれども、2年間で端末を分割購入し、さらに販売者が購入補助するとなると、急に心理的な障壁が低くなるのです。総支払額はほとんど変動していないが、購入者の心理は大きく変化するわけです。


「私たち=猿」という構図ができてしまうのがちょっと皮肉なものですね。












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