book457(3日単位で有給休暇を使うルール)





■より細かい単位ではなく、より多くの単位を指向する。



以前は有給休暇は1日単位で利用するのが当然だったのでしょうが、今では半日単位や時間単位での利用も徐々に増えているようです。より細かい単位で有給休暇を利用するのが主流になりつつあるのかとも思えます。

ただ、有給休暇は「休暇」なのですから、よりまとまったロットで利用するのが本来の趣旨に合致するのではないでしょうか。

つまり、1日を半日や時間に分割するのではなく、それとは逆に2日とか3日という単位にまとめてしまうのですね。

例えば、「有給休暇は3日以上の単位で利用する。ただし、休暇の残日数が3日未満のときは、その日数を利用する」というルールがあったとしたらどうか。

休暇を利用するならば、細かく分割するよりも上記のように3日単位で利用した方がより休暇らしいですよね。

ただ、1日を超える単位での利用を固定することは可能かどうかが問題になります。従来のように1日単位で利用できなくなるとなると、もしかして「不利益変更では?」と思えたりもするかもしれません。さらには、より細かい単位で休暇を利用したいという需要に応じられなくなります。







■有給休暇は「休憩」ではなく「休暇」だ。



有給休暇は休暇ですから、なるべくまとまった単位で利用するのが制度の趣旨には合います。そのため、半日や時間に分割して休暇を利用するのは望ましくはないのですね。

ただ、休暇を利用する人の要望により、半日や時間でも休暇を利用できるようにして利便性を高めていこうというのが現在の流れですから、この流れに逆らうのも利用者本位ではない。


半日や時間で休暇を利用してしまうと、もはやこれは有給"休暇"ではなく有給"休憩"と言うべきものに変わってしまいます。あくまで有給休暇は休暇ですから、休憩として使いたいという思いもあります。ただ、その思いを他の人に強制するのも気が引けます。

細切れで有給休暇を使う方が利便性が高まる(家事とか育児とか。他には、ちょっとの遅刻を時間単位休暇で相殺することもできてしまう。ただ、遅刻相殺で利用するのが良いかどうかは別)こともあるので、まとまった単位で休暇を取得することを強制しにくい。

ただ、「有給休暇は3日以上の単位で利用する」というルールがあったとしても法律違反とまでは言えないので採用自体は可能でしょうね。しかし、「1日単位のメニューは残して欲しい」という要望(社員サイドと行政サイドから)は出るかもしれません。

1日単位で休暇を利用できる道を残すならば、どのように休暇を利用できるようにしても構わないのかもしれません。

山口正博 社会保険労務士事務所
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