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「納会=仕事」or「納会≠仕事」?

仕事と私事の境目


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■「納会=仕事」or「納会≠仕事」?◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ただの飲み食いなのか、仕事なのか。
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■「納会=仕事」なのか、それとも「納会≠仕事」なのか。


納会とは、何らかのイベントの締めくくりに開催したり、年末や年度末に開催したりする独特の集まり(集会?)のようなものです。

年末の集まりは、「納会」という名称ではなく「忘年会」という名称が使われている場合の方が多いかもしれない。他にも、盆休み前に実施する夏の避暑納会のようなものもありますね。

「暑さを吹っ飛ばせ!」みたいなスローガン的なものを作って、バーベキューしたりするのではないでしょうか。暑いのになぜかバーベキューなのが不思議で、暑いならば素麺とビールを用意すれば良いのにとも思うのですけれども、なぜか人が集まると火を使う料理が選択されてしまう。「火を使ったら、なおさら暑いじゃないか」と思ってしまうのが私なのですけれども、世間の常識とは違うのかもしれない。「"ところてん"でも食べれば?」と思ったりもする。

そんなこんな納会ですが、会社によっては納会を仕事として考えているところもあります。納会も仕事なのだから、キチンと賃金も支払われるし、法定時間を超えて納会を実施すれば時間外勤務手当ももちろん支給すると考えているのですね。

確かに、納会は会社のイベントとして組み込まれているのでしょうから、仕事として扱う考えにも一理あります。


しかし、納会を仕事と考えることがヘンだという人もいるでしょう。会社のイベントといっても、納会は飲み食いして談笑するものだから仕事ではない、という判断なのですね。

確かに、納会はただの飲み食いの場と考えるのは真っ当な判断です。仕事の話などせずに、他愛もない話をしながら、ワイワイと飲食を楽しんでいるのだから、仕事とは別物なのでしょうね。






■納会は残業??


大きく分けて、納会を実施するときは、仕事が終わってから納会タイムに切り替わる(もしタイムカードのようなものがあれば、終業の打刻を終えた後で参加する)、もしくは、1日全部を納会用に確保しておくという2パターンでしょうか。

就業時間終了後に納会を実施すれば、納会は仕事ではないと考えることができるし、一方、就業時間を超えた業務時間と考えることも不可能ではないでしょう。

納会が仕事なのかどうかは、「納会に業務としての性質があるのかどうか」で判断するのが妥当でしょう。

もし、納会に業務としての性質があるとするならば、あえて「納会」という名称を用いる必要はないはずです。通常業務の延長で対応すれば足りるのであって、納会のようなイベントを用意することもないでしょう。

他には、「強制参加か任意参加かで分かれる」という基準があるかもしれません。強制参加ならば仕事、任意で参加する程度ならば仕事ではないと判断するのでしょうね。しかし、強制か任意かという基準で判断したとしても、納会の実態が単なる飲み食いの場であるとすると、たとえ強制であっても納会を仕事とは判断できません。


また、強制的に参加させるほどの納会もないのではと思います。

参加せよと言われても、何らかの理由をつけて帰ることもできます。例えば、「ハムスターのチュウ太に餌をあげないといけないので、、、(本当はハムスターなんて飼っていないけど)」とか、「ビリーズブートキャンプをやらないといけないので、、、(本当はもうやっていないけど)」とか、「皇居ランのグループに参加するので、、、(本当はそんなグループに参加していないけど)」などなど、納会に参加しない言い訳は何なりと思いつくはず。「娘が風邪をひいているので早く帰りたいんです(本当はピンピンしているけど)」とか、何でもアリです。

無理に脅迫して参加させるほどのイベントでもないのですから、参加せずとも何ら気にすることはないはず。「でも、参加しないと何か悪い感じがする」という気持ちもあるかもしれませんが、納会に参加せずとも特に悪いことは起こらないものです(私も納会というものに参加しなかったことが何度かあります)。


また、一般人の感覚では、「納会は仕事ではない」という理解でしょうから、賃金や時間外勤務手当を出すのはヘンです。談笑しながら飲み食いするのが納会だと私も思っていますから、やはり仕事ではないと判断するのが妥当です。もちろん、納会を業務として扱い、手当を支給すること自体は差し支えないですが、これは義務ではありません。






■「飲み食い=納会」ならば仕事ではない。


珍しいところでは、「ノンアルコールの納会ならば仕事、アルコールが入れば仕事ではない」という基準で判断する方もいるようですが、客観的に決まったことではありません。

アルコールの有無で判断するのは実際にも無理があります。飲酒する人がいれば、飲酒しない人もいますから、この人達を分けるのは面倒です。飲酒した人には手当は出ないけど、飲酒しなかった人には時間外勤務手当が支給されると分けていくことを想像すると、かなり厄介だと思えるはず。

何もこのようにややこしい判断をせずとも、「納会は飲み食いの場なのだから仕事じゃない」と判断するだけで足りることです。

健康診断のように、実施しなければいけないイベントならば仕事に含めるのでしょうが、「納会を実施しなければいけない」などという決まりごとなどありません。企業ごとに任意で決めて実施するのが納会なのですから、何かの義務があるということはないのですね。



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【仕事のQ and A】

決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。

  • Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
  • Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
  • Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
  • Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
  • Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
  • Q:残業しないほど、残業代が増える?
  • Q:喫煙時間は休憩なの?
  • Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?

このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

 

仕事のハテナ 17のギモン

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】

毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠

 

残業管理のアメと罠

【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。

どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡 Kindle版

 

合格率0.07%を通り抜けた大学生。

【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】


高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

 

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。

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