2010/6/2【給与の遅延利息を請求?】



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■給与の遅延利息を請求?◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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支払いが遅れると遅延損害金を請求するのが普通だけれども、、、
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■給与にも遅延利息がある?



通常、給与は毎月一定の時期に支払われます。今月は10日だけど、来月は17日に支払うという会社はほとんどない(絶対に無いとまでは言い切れない)と思います。

雇用契約を締結する段階で、給与については説明され、毎月何日が締め日で、何日が給与支払日なのかをキチンと会社が採用した人に説明します。そして、その説明した通りの日程で、締めて支払いをするわけです。

しかし、会社によっては、給与の支払いを遅らせるところもあるでしょう。特に資金のやりくりが切迫しているというような理由はないけど、単にルーズに給与支払日を設定しているために給与の支払いが遅延しているのかもしれません。他には、キャッシュフローが滞りがちで、出て行く金に入ってくる金が追いつかず、やむを得ず給与の支払いを遅延させているのかもしれない。または、もう会社が倒産寸前で、残務整理をしている状況なので、給与の支払いを送らせているのかもしれません。

理由はいろいろありますが、何らかの理由で会社は給与の支払いを遅らせることがあるのですね。

では、給与の支払いが遅れると、給与に加えていわゆる「遅延損害金」を上乗せして請求できるかという疑問を抱くこともあるかもしれませんね。

本来受け取るべき時期に金を受け取れないのですから、その遅延した期間に対する補償を損害金という名称で請求するわけです。この損害金を給与でも請求できるかが問題となります。







■確かに、遅延損害金を請求できる。



遅延利息や遅延損害金を請求された経験がある人は結構多いのではないでしょうか。

例えば、銀行引き落としやゆうちょ引き落としを利用して定期的な支払いをしている状況で、指定の期日に引き落とし(「振替」と表現する方が正式かもしれない)ができないと、次の引き落としを実行するときに遅延損害金なり遅延利息をあわせて請求されることがあります。

よくあるのは、クレジットカードの引き落しが期日までに完了できなかったときに遅延損害金を請求されるパターン。ちょっとでも引き落とし口座の残額が足りないと、全く引き落としが実行されませんから、ちょっと油断するとこのパターンは起こりがちです。私も経験があり、「あれ?引き落とされていないけど、、、どうなったのかな?」と思ったりすることがある。

クレジット会社によっては、次の引き落としでまとめて処理してくれるところもあるのですが、中には次の引き落としで処理はせず、直ちに銀行から振り込んで支払いをせよと求めるところもある。こうなると、なかなかの手間で、損害金(ごく僅かだけど)は発生するし、銀行振込の作業(意外とネット振込でもメンドクサイ)をしなければいけないし、と気持ちが萎えてしまう状況に立たされる。

他にも、キャッシングの返済、カードローンの返済、住宅ローンやカーローンなどでも遅延損害金はキッチリと請求されるはずです。ちなみに、金利は14.6%に設定しているところがほとんど。


では、給与の支払いが遅延したら、遅延損害金はキッチリを請求されているかというと、ほとんど請求されていないでしょう。本当は請求できると知っているけれども、額が少ないし、わざわざとも感じる人が多いはず。

損害金を請求できることを知らない人もいるかもしれませんが、クレジットカードや各種のローンと同じように、給与の支払いが遅れても損害金を請求することは可能です。ただ、金利は14.6%ではなく、6%です。







■わずか6%の損害金を取る試みは徒労に終わるだけ。



しかし、請求できるからといって、請求するかというと、必ずしもそうではないのが現実。

まず、毎月の給与の支払いが遅延したとして、損害金を請求しても、遅延している給与を年率6%で計算した額しか請求できませんから、あえて請求する作業をしない人もいるのではないでしょうか。年率6%で、さらに日割りで計算しますから、本当に損害金の額はわずかです。その僅かな金を請求するために、あれこれと手を出すのはかえってソンではないかと私は思います。

他にも、専門家を使ったり、行政窓口に行くという方法もあるのですが、請求する額が小さいので、いわゆる「費用倒れ」をしてしまうでしょう。数千円の損害金を取るために、数万円の費用を投じることは有り得ません。

自分で請求するという方法もありますが、請求して会社が支払うか分かりませんし、キチンとした手続きの方法を調べなければいけませんから、時間も必要です。


そのため、遅延損害金を請求せず、早く給与を払ってもらうように会社に求めた方が賢明です。「遅延損害金まで請求されてしまうのか、、」と経営者に思わせてしまうと、支払う意思を減退させるかもしれませんから、給与だけを請求するのが良い選択です。



給与の支払いが遅延しているならば、「労災から立替払いをしてもらえるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、労災の立替払いは会社が倒産(法律的な倒産もしくは事実上の倒産)しないと実行されません。ゆえに、会社が事業を継続している状況で、給与の支払いが遅延したとしても、立替払いはされないのですね。


他にも、民法上の雇用関係の先取特権(308条)がありますが、これも事業を継続している状況で使う法律ではないでしょう。先取りが問題になるのは、他の担保権者(銀行など)が債務者である会社の資産で債権を満足させようとする目的でやってきたときです。平時に先取特権を行使することは無い、もしくは稀ではないでしょうか。


ゆえに、遅延した給与に対して損害金を請求するとすれば、社員自身で請求することになります。しかし、請求額が僅かですし、損害金の支払いが実行されるかも不確かで、手続きを調べる時間も必要です。そのため、損害金を請求することは諦めるのが賢明です。







┏━━━━━━━━━━☆★ 後記  ★☆━━━━━━━━━┓



DANONEのヨーグルトに「ルバーブ」という食材が入っているものがある。

最近出てきた新種のようで、食べたことはまだないものの、繊維質の多い食べ物のようで、ヨーグルトに入れているものは初めて見る。といっても、ルバーブ自体が初めて知った食べ物だけれども。


(参考)
http://www.danone.co.jp/products/danone_bio/rhubarb/


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