book390(男性の育児休暇もあっていい)





■なぜ男性の育児休暇が普及しないのか。


育児というと女性の仕事と思われやすいのですが、男性も育児をやって女性の気持ちを分かってみてはいかがでしょう。

また、育児をすれば、母親が自分を育てていたときの気持ちが分かりますから、男性1人だけでは経験できないことを経験できます。

ただ、現状では男性の育児休暇は普及していません。


「妻が育児するだろうから、あなたが育児をしなくてもいいでしょう?」
「育児休暇を取ると収入が無くなるから、今まで通りに仕事をした方がいいよ」
「男性は家庭の大黒柱だから、育児よりも外で仕事をしてもらう方が経済的に有り難い」


などなどと周りの人達から言われてしまい、男性が育児のために休暇を取りにくいのですね。


確かに、上記のような理由はありますね。

中でも、「妻が育児を担当できるから、あなたが育児をしなくてもいいだろう」というのは、もはや価値観を変えていくしかないでしょう。両親の片方が育児できるならば、もう片方は育児をする必要は無いという価値観は変えていきたいですよね。






■育児は雇用保険、出産は健康保険。


ただ、育児休暇を取ると収入が無くなるというのは、必ずしも正しくはないですよね。

公的保険を使うと、休暇中も所得を補填することができます。

ちなみに、健康保険は出産費用をフォローし、雇用保険は育児費用をフォローする制度です。それゆえ、出産のときは健康保険を使っているでしょうし、育児のときは雇用保険を使っているのですね。

ただ、「雇用保険は失業のときだけに使える」という思い込みがあるために、「育児休暇のときに雇用保険を使う」と気づかない人もいるかもしれませんね。

雇用保険は失業のリスクに備えるのがcoreなのですが、失業しなくても使える仕組みもあるのですね。こういう部分を知らないと損をしてしまいます。

育児で休むと、雇用保険の「育児休業基本給付金」という制度を使って、休暇中の所得を補填できます(金額や受給期間の制約があります)。金額はだいたい月給の30%程度です。
 
ただ、休暇中に月ごとに賃金を受け取ると、育児休業基本給付金は支給調整されます。

それゆえ、育児休暇を取得する人に企業が何らかの支払いをするならば、育児祝い金のような一時金を育児休暇を開始した時点で支払うのが良いでしょう。

さらに、育児休暇から復帰すると、雇用保険の「育児休業者職場復帰給付金」という制度から給付金を受け取れます。なお、育児休業者職場復帰給付金制度を使うには、育児休業基本給付金制度を使っているのが前提です。

雇用保険は失業時にだけ使えると考えていると、このような給付金の存在に気づかないのですね。

「失業以外で雇用保険を使う」というポイントは盲点になりがちですから、知っておいて欲しいです。



山口正博 社会保険労務士事務所
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