book333(休日勤務の早出残業には時間外手当は要らない)



■「時間外の勤務だから手当を」という原則は休日にはあてはめない。



残業には2種類あり、「所定時間を"後ろに超えて"勤務する残業」と「所定時間を"前に超えて"勤務する残業」があります。

例えば、9時から18時が勤務時間だとして、18時を超えて勤務すると、これは「所定時間を"後ろに超えて"勤務する残業」ですね。また、9時以前に出勤して仕事をすると、これは「所定時間を"前に超えて"勤務する残業」です。



そこで、休日(法定休日と仮定)に、9時以前に出勤して仕事をすると、これは残業になるかどうかが今回のテーマです。

つまり、9時が始業時間だけれども、休日勤務の日に7時から出勤して仕事をするとなると、7時から9時までの2時間は時間外の勤務になるのかどうかが焦点です。



「9時以前に勤務しているとなると、いわゆる早出残業だから、時間外の勤務だ」と考えるのか、

それとも、


「確かに、早出残業だけれども、この日は休日勤務だから、休日勤務割増が支払われるはず。だから、時間外勤務割増は要らない」と考えるのか。


どちらでしょうか。







■休日勤務割増は時間外勤務割増を含んでいる。



答えは、後者です。

「確かに、早出残業だけれども、この日は休日勤務だから、休日勤務割増が支払われるはず。だから、時間外勤務割増は要らない」という判断が正しいのですね。


「えっ?でも時間外の勤務には変わりないから、割増手当は必要なのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではないのですね。


休日勤務というのはちょっと変わっていて、「休日勤務割増手当を支給しているならば、追加的に時間外勤務割増手当は必要ない」と判断するのです。

例えば、上記の例だと、7時から18時まで休日勤務すると、休憩が1時間あると仮定して、1日の勤務時間は10時間ですよね。そうなると、普通に考えれば、2時間分は法定時間外の勤務となるのですが、休日勤務の場合は普通に考えないのですね。

休日割増手当というのは、休日の全てにわたって支給されるものだから、たとえ法定時間を超えて勤務することになったとしても、その超過勤務に対する補償(時間外手当のこと)は必要ないと考えているのでしょうね。


それゆえ、「休日割増35%+時間外割増25%」という計算にはならず、「休日割増35%」だけという計算になるわけです。


ただし、休日の22時以降に勤務したときは、深夜割増手当は必要です。つまり、「休日割増35%+深夜割増25%」という計算になるのですね。




山口正博 社会保険労務士事務所
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