book326(休日勤務の時間は時間外勤務の時間とは別)






■休日勤務の時間数も60時間の中に含む?


改正される労働基準法では、「月60時間を超えた時間外勤務には50%の手当を」と決めています。

そこで、例えば、平日の残業だけで月50時間になるとして、さらに、休日勤務(休日勤務手当が支給されると仮定)の残業で月13時間になったとすると、この場合、月60時間の枠を超えていると判断するのでしょうか。

50+13ですから、63時間になり、計算上は月60時間を超えていますよね。


ただ、休日勤務の残業を含んでいるのが気にかかります。

休日に勤務したとすると、休日勤務手当(35%の割増)が支給されるのですから、そこにさらに25%の時間外手当割増や50%の割増を付けるのはちょっと変な感じなのですね。






■休日勤務と時間外勤務は別のもの。



労働基準法では、「休日勤務手当を支給していれば、時間外勤務手当は不要」というのが原則です。

つまり、休日に仕事をして、終日にわたって35%の休日勤務割増を支給されているならば、その日に残業をした(8時間を超えて仕事をする)としても、時間外勤務割増は要らないのですね。


コンパクトに言えば、休日勤務と時間外勤務を二重に評価する必要はなく、休日勤務割増の中に時間外勤務割増が含まれているということ。


ゆえに、休日勤務の時間は月60時間の中に含めて考える必要はないと言えるわけです。

ただ、休日勤務といっても、休日勤務割増を支給される日だけであって、割増手当を支給されない休日勤務(法定外休日の勤務)はもちろん月60時間の中に含まれます。



ただ、60時間を超えた場合の時間外勤務割増は50%であり、休日勤務割増は35%なのだから、15ポイント分の乖離をどうするかという点に疑問が残ります。つまり、「大は小を兼ねる」ことができるが、「小が大を兼ねる」ことはできないですからね。

この場合、「休日勤務割増の中に時間外勤務割増が含まれている」と単純に言い切ることはできず、私も悩みます。




山口正博 社会保険労務士事務所
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