book324(振替休日を振り替え続ける)






■振り替えて、振り替えて、振り替えて、、、、


働いていると、納期が迫っているとか、他の人が休暇を取っているなどの理由で、休む予定だった日に勤務することがありますよね。

「水曜日は休みの予定だけれども、金曜日と変えてくれる? 水曜日の代わりに金曜日は休みになるから」というような状況でしょうか。

こんなことは日常よくありそうなことですね。


ただ、水曜日の代わりに金曜日が休みになるはずだったのに、「金曜日の休みを来週の火曜日に変えてくれないか」とか、さらに、来週の火曜日が休みになるはずなのだが、「木曜に変えてくれ」と言われ、ズルズルと振替える休日が後にずれていくこともときにはあるかもしれません。

つまり、振り替えに振り替えを重ねて、休日の予定がドンドン後ろへ変わってしまうのですね。

こんな状況になると社員さんは困ってしまいますから、何とかしたいですよね。






■振替の期限は無い。けれども、、。



予定通りに振り替えた休日が取れないとなると、「振替休日」ではなく「代休」に変わるという点はご存知の方もいるかと思います。予定通りに休日と勤務日を交代させれば振り替えになりますが、予定が狂えば振り替えにはならないということです。つまり、振替休日は「予定通りの振り替え」であることが条件なのですね。そのため、予定が変われば「代休」として扱うわけです。


今回の事例だと、振り替えをさらに振り替えているわけですから、予定通りの振り替えではありません。多重振り替えを振り替えとは考えないのですね。


そこで、今回は振替休日ではなく代休として扱うのですけれども、ここで「たとえ振り替えた休日が取れなくても、割増手当がキチンと支払われていれば問題ない」と考える人もいるかもしれません。つまり、多重に振替えられて、結果として休日が取れなくても、割増手当が支給されているならば差し支えないという判断です。

ところが、「割増手当を支給していれば休日が無くなっても良い」と考えてしまうと、"法定休日を割増手当で買い取った"という構図になってしまうのですね。これでは困るわけです。

他にも、「割増手当を払えば休日を消せる」と考える人もいるでしょうから、やはり都合が悪いのです。



そこで、多重振り替えを防止するには、振替休日のルールを決めてしまうのが妥当な方策です。

1、休日を振り替えることは可能
2、ただし、振り替え処理は1回のみとし、1度振り替えた休日をさらに後日に振り替えることはできない。
3、振替休日は、振り替え処理をした月の給与計算期間を超えない(給与計算期間を超えての振り替えはダメということ)。

というルールを就業規則で決めてしまい、多重振り替えをしないようにしたいですね。特に2番目がポイントです。



山口正博 社会保険労務士事務所
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