book315(セミ・フレックスタイム制度)



■制約的なフレックスタイム。


ご存知のように、フレックスタイム制度とは、勤務スケジュールを社員さんが自分自身で設計する勤務スタイルのことですね。

何時に出勤して、何時に退勤するかを社員さんが決めるわけです。

ただ、出勤と退勤のスケジュールを自由にしすぎると、仕事をしにくくなるかもしれませんね。納期が近いとか、締め切りが近いという状況で、フレックス勤務に応じていると、会社として都合が合わないかもしれません。


そこで、「フレックスタイムの自由度を調整する」という方法を用いることができないかが考え所になります。

フレックスタイムの利点を失うことなく、それと同時に、会社の仕事も進めることができれば良いですよね。





■痴漢の冤罪を避けるための一方策としても使える。


具体的には、フレックスの度合いをコントロールする方法を採用します。


ちなみに、労働基準法では、コアタイムとフレックスタイムの比率については決まりがありませんので、会社が任意でその比率を決めることができます。

そこで、例えば、電車で通勤する社員さんが痴漢の被害に遭わないように(女性はもちろんですが、痴漢の冤罪被害を受ける男性も含みます)したいという目的があるとすると、出勤時間に限定してフレックスタイムにするという方法がありますね。

AM8:30~AM10:30までの2時間をフレックスタイムにして、出勤時間を各自でコントロールできるようにすれば、痴漢被害を避けることができるのではないでしょうか。

さらに、1日8時間勤務の会社ならば、AM8:30に出勤した人はPM17:30に退勤して、AM10:30に出勤した人はPM19:30に退勤するわけです(AM8:30とAM10:30以外の中間の時間帯に出勤した人も、左記と同じように考えます)。ここでは、退勤時間はフレックスタイムにせずに、出勤時間からプラス9時間(休憩が1時間あると仮定)でそのまま決めます。

要するに、全部フレックスではなく、一部フレックスという仕組みです。


本来ならば、出勤時間と退勤時間の両方が固定されていたものを、出勤時間だけをフレックスタイムにしたのですから、社員さんにとっては有利な条件変更ですね。


フレックスタイムだからといって、勤務スケジュールをすべて自由にすることはなく、上記のように限定的にフレックスタイム化させるのも有効ではないでしょうか。



山口正博 社会保険労務士事務所
大阪府大東市灰塚6-3-24
E-mail : mail@ymsro.com

© 社会保険労務士 山口正博事務所