book314(1日8時間と1週40時間のどちらを優先させる?)




■1日単位か、それとも1週間単位か。


こんな勤務スケジュールで働いたとき、勤務時間をどのように把握するでしょうか。


例えば、週5日勤務で働いたパターンの場合。


(太田さんの勤務スケジュール)※太田さんは仮想の人物です。
月:9時間
火:10時間
水:5時間
木:10時間
金:9時間
土:休み
日:休み

1週間計:43時間

この例だと、1日あたりで計算すれば、6時間の時間外勤務ですね。他方、1週間あたりで計算すると、3時間の時間外勤務ですね。

この場合、時間外の勤務は6時間でしょうか、それとも、3時間でしょうか。



また別の例を設定すると、


(柴咲さんの勤務スケジュール)※柴咲さんは仮想の人物です。
月:8時間
火:8時間
水:8時間
木:8時間
金:8時間
土:8時間
日:休み

計:48時間

小規模な会社でよくある勤務スケジュールですね。

この例だと、1日あたりで計算すれば、時間外勤務はありませんね。他方、1週間あたりで計算すると、8時間の時間外勤務ですね。

この場合、時間外の勤務は0時間でしょうか、それとも、8時間でしょうか。



「うわぁ~、、何て微妙な状況なんだ、、、」と思う人もいるかもしれませんね。






■基準は2つだが、時間数の多い方を採用する。



法定労働時間の枠は、「1日8時間」と「1週40時間(例外44時間)」の2つあります(変形労働時間制度を除く)。

この2つの枠を超えたかどうかで時間外の勤務かどうかを判断するわけです。なお、上記の2つの枠は、どちらを超えても時間外勤務になります。つまり、「1日8時間」の枠だけを超えても時間外になりますし、「1週40時間(例外44時間)」の枠だけを超えても時間外になります。もちろん、「1日8時間」と「1週40時間(例外44時間)」の2つの枠を超えても時間外になります。

端的に示せば、「and(両方必要)」ではなく「or(片方だけでも可能)」なのですね。


そこで、先ほどの例に戻れば、太田さんの場合は、1日あたりで計算すれば、6時間の時間外勤務であり、1週間あたりで計算すると、3時間の時間外勤務です。

ではどちらを採用するかというと、時間数の長い方を採用します。つまり、太田さんの時間外勤務の時間数は6時間です。


一方、柴咲さんの例だと、1日あたりで計算すれば、時間外勤務はありませんが、1週間あたりで計算すると、8時間の時間外勤務です。

この場合も、時間数の長い方を採用し、柴咲さんの時間外勤務は8時間として扱います。


要するに、1日単位と1週間単位を比較して、長い方を採用すれば良いのですね。




山口正博 社会保険労務士事務所
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