book309(休暇を使った後に転職する時の切り替え)




■退職するので休暇を使い切る。



例えば、1ヶ月後に退職するので、それを機に残った休暇を使い切りたいという要望を持つ人は少なくないですね。

つまり、使っていない有給休暇があるので、それを消化してから退職しようというわけです。

ただ、最終出勤日以降に休暇だけを消化するとなると、在籍のまま休暇だけを使うという体裁になるのですね。となると、退職時点で転職先が既に決まっているときは、転職先ですぐに保険には加入できません。

休暇を消化するためには旧会社に在籍していないといけない。けれども、転職先で勤務し始めたら、こちらでも保険に加入しないといけない。

ここの切り替えが疑問になるのですね。






■休暇を消化する期間の分だけ切り替え時期がずれる。


休暇を使っている間に、転職先で働き始めると二重籍になります。旧会社と新会社で同時に在籍しているため。

ここで、「旧会社の就業規則に兼職禁止規定があるのでトラブルになる」という指摘もあるのですが、会社も了承の上の二重籍ならば、兼職禁止にはならないのではないでしょうか。

兼職を禁止する趣旨は、「本業の仕事に影響するので。他の会社で仕事をしないように」という点(情報漏洩を防止する目的を含めている会社もあるかもしれません)にあります。その点を踏まえると、転職は本業の仕事に影響しないでしょうから、会社もあえて止めるような状況でもないのですね。


一方、転職する社員さんは、旧会社の休暇を消化しているため在籍中である、ということを新しい会社に伝えて、公的保険の加入を遅らせてもらう必要があります。

こうすると、新会社ではしばらくは保険に未加入という状態になりますが、あえて二重に加入させることまで制度は要求しません。この社員さんは、旧会社で社会保険に加入しているので、実質的には未加入にはならないのですね。

その後、休暇の消化が終わった段階で、新会社で公的保険に加入するという流れになるわけです。



 

山口正博 社会保険労務士事務所
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