book307(健康保険には任意で加入できる)




■強制と任意。



「社会保険は強制で加入するものであって、任意で加入するものではない」と思っている方は多いのではないでしょうか。

フルタイム社員なら保険に加入、パートタイムであってもフルタイム社員の3/4にあたる勤務時間や勤務日数なら加入するというのが一般の理解ですね。


ところが、「条件に当てはまれば加入」という流れは良く知られているものの、「条件に当てはまらなくても加入」という流れはあまり知られていないようです。

中には、「条件に当てはまっていないならば社会保険に加入してはいけない」とまで思っている人もいるほどです。

どうなのでしょうね。





■学生でも加入できるメニューが用意されている。



健康保険の標準報酬月額等級表は、1級の58,000円から設定されており、最大で47級の1,210,000円までの等級範囲が設定されています。以前は、1級98,000円からだったのが、変更されて58,000円に変更されたのですね。

ここで気づくのは、1級の58,000円という水準の低さです。

この等級水準ならば、高校生のアルバイトでも社会保険に加入できますよね(昼間学生は加入できませんけれども)。月収で約60,000円ですから、年に換算すると60,000円×12=720,000円です。

つまり、フルタイム社員と同等並で働いていなくても、社会保険に加入するメニューが用意されていると言えるわけです。それゆえ、いわゆる「3/4条件」を満たさなくても社会保険に加入できると判断できるのですね。等級水準の低さが社会保険に任意で加入できる証拠になっているということ。


ゆえに、社会保険は、「条件を満たすと加入は義務」だけれども、「条件を満たさなければ加入禁止というわけではなく、任意でも加入は可能」という仕組みになっているのですね。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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