あやめ社労士事務所 - 労務管理のツボをギュッと押す方法を考えます

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割増賃金が付く残業、休日労働とは

割増賃金




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■何に対する「割増」ですか?◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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言葉の定義をキチンと決めないと、内容がフラフラする。
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振替休日にしても結局は割増賃金は必要?

特定の日と特定の日を交代させる振替勤務というのは、働いていると少なからず直面しますね。

例えば、「今日出勤して、明後日を休みにして欲しい」とか、「予定では、明日10時間、明後日6時間の勤務時間だけれども、状況が変わったので、明日は10時間勤務で、明後日は6時間勤務というスケジュールに変更したい」というのが典型例でしょうか。


ただ、1日8時間で、週5日にわたって勤務している人だと、振替の利点をあまり感じないことがあるようです。

例えば、1日8時間で、週5日にわたって勤務していると、1週間で40時間の勤務時間になりますね(なお、休日は土曜日と日曜日で、法定休日は日曜日に指定されていると仮定します。さらに、内容を簡単にするため、祝日と長期休暇を除いておきます)。

そこで、仕事の都合で日曜日に勤務することになったとして、翌週の水曜日に日曜日の分の休日を配置します。

そうすると、今週の勤務時間は、40時間にプラスして8時間(日曜の勤務)ですから、48時間です。そして、はみ出た8時間は時間外の勤務になる。

ところが、このように処理すると、「あえて振替える利点がないのでは?」と思う人がいるのですね。


どうやって振り替えても時間外になるのだから、振替えても特に意味が無いのでは、と考えているのでしょうね。

んん、、、マトモなことを言っているようなのですが、何か違和感を感じますね。


「何かが通っていない」、そんな感じです。



「割増」という言葉だけでは曖昧で誤解を招く

おそらく、「割増」という言葉をそのまま使っていると、「休日割増手当」と「時間外割増手当」を混同してしまうのかもしれません。

割増というと、「時間外、深夜、休日」の3つのメニューがありますから、どの割増なのかをキチンと把握していないと話の内容が分からなくなります。


先ほどの例だと、確かに、今週の休日を来週に持ち越すのですから、どのように振替えても今週は40時間を超えてしまいますよね。そのため、今週は時間外の勤務が発生します。

しかし、振替勤務というのは、労働基準法的な使い方をすると「法定休日に勤務して、その法定休日を別の日に持ち越す」という流れになります。そして、その結果として、"休日割増手当"を支給する必要がなくなるわけです。

ここがミソですね。「時間外勤務割増を支給する必要が無い」のではなく、「休日割増手当を支給する必要が無い」という意味です。

つまり、振替勤務で発生するのは、「休日割増手当が不要になる」という効果なのです。

さらに言えば、勤務時間をやり繰りするために振替勤務があるのではないということ(ただし、"労働基準法的な振替勤務"に限定されます)。






職場で使う言葉の定義を分かりやすくする

「1日8時間で週5日にわたって勤務しており、振替勤務をしても効果がない」と思っている人は、「時間外勤務を避ける効果がない」と考えているのでしょうね。

もしくは、勤務日を振替えれば、今週と来週の勤務時間を通算できると思っているのかもしれません。つまり、「今週が48時間で、来週が32時間になるのだから、2週で通算して平均40時間になるな」と考えているのかもしれない。


ただ、効果が無いと思えるのは当然で、「休日勤務を避けるのが振替勤務の効果」なのですから、振替を使う目的が違うのです。


最初の例でも、法定休日(日曜日でしたね)に勤務して他の日(翌週の水曜日)を休日にすることで、休日勤務を避けることができているのですから、効果はキチンとあるのです。


さらに、「2週で通算して平均40時間になる」という処理も今はできません。

変形労働時間制度を採用していれば別ですが、そうでない限り週ごとに勤務時間を区切ります。そのため、勤務日を振替えてもこの区切りを超えることはできないのですね。


割増のことを考える時は、「時間外、深夜、休日」のどの割増なのかを分けて考えると、今回のような誤解を招くことはなくなるのではないかと思います。

休日割増賃金を自動で計算してくれる給与計算ソフトとは?
給与を計算するときは、基本給だけを計算するだけじゃなくて、割増賃金も計算して含めていかなければいけないものです。手作業では面倒ですし、計算間違いの原因になります。割増賃金を自動で計算してくれる給与計算ソフトならば、そのような煩わしさもありませんよね。
 

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労務管理の問題を解決するコラム

職場の労務管理に関する興味深いニュース

【仕事のQ and A】

決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険や社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。

  • Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
  • Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
  • Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
  • Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
  • Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
  • Q:残業しないほど、残業代が増える?
  • Q:喫煙時間は休憩なの?
  • Q:代休や振替休日はいつまでに取ればいいの?

このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

 

仕事のハテナ 17のギモン

【1日8時間を超えて仕事をしたいならば】

毎日8時間の時間制限だと柔軟に勤務時間を配分できないので、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

しかし、仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。それを実現するにはどうしたらいいかについて書いています。

残業管理のアメと罠

 

残業管理のアメと罠

【合格率0.07%を通り抜けた大学生。】

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。

どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡 Kindle版

 

合格率0.07%を通り抜けた大学生。

【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】


高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

 

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。

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