book301(規定を作らない会社は何年経っても作らない)




■何年続いている会社かどうかは関係なさそう。


会社を見るときに、「長年営業してる会社だから、労務管理もキチンとしていて、規定類も作っているのだろう」と思う人は少なくないようです。

確かに、社歴が長ければ、会社の経験値も多くなるのですから、企画のノウハウ、商品開発の流れ、営業の方法、管理業務の標準化などなど、習得できることも増えます。

そのため、「社歴の長さ」と「管理の程度」は比例すると考えてよいのですが、あくまでこの比例は平均的なものです。その平均からズレる会社も現実にはあるのですね。


創業から14年も経過しているのに、人材採用のときに雇用契約書を作らなかったり、就業規則が無かったり。こんな会社もあるのです。


小さな会社、特に社員数が6人とか9人、13人といった小規模なところだと、どうしても営業に力を注がざるを得ず、バック業務である管理には力が回らないのですね。

社長も役員も社員も、全員が営業という会社はあります。このような会社だと、たとえ社歴が長くても管理が手薄になってしまうわけです。






■組織が変わらない以上、労務管理も変わらない。


労務管理は会社の変化に合わせて変わります。

社員7人の会社には7人なりの労務管理があり、社員11人の会社には11人なりの労務管理があり、社員38人の会社には38人なりの労務管理があるわけです。

どんな会社でも均一の労務管理が実施できていると思っていると、現実は違っていることもあるのですね。


私も、全ての会社でキチンとルールを作れとは言いません。

例えば、7人の社員しかいないのならば、就業規則を作ることもないのでしょう。口頭で説明したり指示したりする程度でも十分に回っているのかもしれません。また、雇用契約でも、書面を作らずとも口頭で説明するだけで支障は無かったのかもしれません。

ただ、小さな会社でも「管理の基準」が無いとトラブルになることもあります。


しかしながら、上記のような管理であっても、「足りている」ならばそれはそれでアリなわけです。


組織に応じて管理は変わるのですから、組織が変わらないならばおそらく管理も変わらないのかもしれません。

もちろん、それを悪いと言うつもりもないです。しかし、良いと言うつもりもないです。


その会社なりに管理をするのが答えなのかもしれません(もちろん、労働基準法を守るのは、どんな会社でも最低限です)。



 

山口正博 社会保険労務士事務所
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