book278(正味の試用期間は2週間にするべき)




■本当の試用期間は採用後2週間。


試用期間というと、2ヶ月や3ヶ月、ときには6ヶ月というような期間を設定している会社がありますね。

試用とは、「本採用する前に適性を判断するため、試験的に一定期間働かせる」という意味です。もし、適性がないと判断できれば、雇用契約を解除するという意味も込められているのでしょう。

しかし、試用期間といえども、「適性がないと判断できれば、雇用契約を解除する」のは簡単ではありません。

2ヶ月や3ヶ月、ときには6ヶ月というような試用期間を設定してしまうと、もはや通常の社員と同じように扱わなければいけなくなるのですね。





■2ヶ月3ヶ月の試用期間を設ける意味は特にない。


14日を超えて雇用すると、身分は正規社員と同じ扱いになります。

それゆえ、2ヶ月や3ヶ月、ときには6ヶ月というような試用期間を設定することに特別な意味というのはありません。

つまり、14日を超えた時点、つまり15日以降の雇用契約には実質的に試用期間の効果はなくなり、通常の社員さんと同様の雇用契約になるのですね。

14日を超えて雇用を続けていれば、解雇予告や解雇予告手当が必要になりますし、すでに雇用保険や社会保険(健康保険と厚生年金)にも加入しているはずです。会社によっては試用期間中は公的保険に加入しないところもありますが、法律違反です。「解雇予告、解雇予告手当、雇用保険、健康保険、厚生年金」は、入社から14日を超えて雇用されているならば、確実に必要になっているはずです。


なお、入社から14日までに、採用した社員さんに仕事の適性がないと判断できれば、ただちに解雇することが可能です。仕事の適性があるかどうかというのは、早い人なら1日、遅い人でも7日から10日程度で分かるでしょうから、14日もあれば適性の判断はできそうとも思えます(もちろん、業種によって事情は変わる)。

働いていても、「こいつはヤバい」というのはすぐに分かるものですから、辞めさせるかどうかは14日以内に決めれば良いわけです。明らかに仕事に合わない人を14日で決めるのですね。

ゆえに、本当の試用期間というのは、採用から14日までの期間なのです。



 

山口正博 社会保険労務士事務所
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