book276(休暇がある人とない人を分ける?)





■休暇はフルタイム社員だけ?


「有給休暇があるのはフルタイム社員だけ」という固定観念というのは今でもあるようです。

例えば、パートタイム社員を採用するときに、有給休暇がある人とない人を分けて契約を締結しようと考える会社もあります。

フルタイム社員には当然に休暇があると考え、パートタイム社員の場合は休暇がある人とない人を分けることができると思っているのでしょうね。

「労働基準法で保護されているのはフルタイム社員だけ」と思っている方もときにはいるようで、パートタイム社員に休暇を与えたり与えなかったりするのは会社の自由だと考えているのかもしれません。


「労働基準法で保護されているのはフルタイム社員だけ」、、、本当でしょうか。






■有給休暇を会社がコントロールすることは"ほとんど"できない。


パートタイム社員ごとに、休暇の有無を分けたいという気持ちも分からないでもないのですが、分けることはできないのです。

たとえ高校生のアルバイトであっても有給休暇は必要です。さらには、中学生であっても有給休暇は必要です。

有給休暇のフォーマットはフルタイム社員だけではなく、パートタイム社員用のフォーマットも用意されています。比例付与というフォーマットです。なお、週5日勤務のパートタイム社員だと、フルタイム社員と同様の有給休暇を準備しなければいけませんので、注意が必要です。有給休暇の運用は、雇用形態で分けるのではなく、就業実態で分けますので、パートタイムであってもフルタイムと同様の休暇を準備する場面もあるのです。


学生には有給休暇は必要ないとか、パートタイム社員には有給休暇は必要ないとか、フルタイム社員だけに有給休暇はあるとか、これらは全部間違いです。会社は最低限の基準も知らずに人など雇ってはいけません。「社員は知らないだろう」と考え、無知の状態を利用しようというのもやめるべきです。


パートタイム社員やアルバイト社員の人も知らない方が多いのですが、労働基準法は雇用形態で差別する法律ではありません。保護の内容はどの社員もほとんど同じです。




 

山口正博 社会保険労務士事務所
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