book258(有給休暇は"過去の"実績で付与の内容を決める)




■もうすぐ退職だから、契約終了だから、有給休暇はないというわけにはいかない。


「今月に有給休暇が付与されるけれども、来月には退職するから休暇はなし(もしくは日数を減らす)」

「今月に有給休暇が付与されるけれども、来月には雇用契約が終了するから休暇はなし(もしくは日数を減らす)」


退職や契約終了の場面になると、上記のような考えを抱く方がいらっしゃいますね。


退職することが確定しているから、とか、雇用契約が終了することが確定しているからという理由で、休暇の内容を調整しようという目的のようです。

確かに、辞めることが確定しているとなると、休暇の付与について調整したいと思うのが普通なのもしれません。

ただ、将来の雇用内容を前提に、休暇の内容を決めることは可能なのでしょうか。





■将来を考慮してはいけない。



通常、勤続年数や出勤率で休暇は付与されるのですが、この2つの数字はいずれも過去の数字です。

つまり、"過去の"数字に基づいて休暇の内容は決まるのですね。

となると、"将来的に"退職するとか、雇用契約の期間が満了になるという理由で休暇の内容を決めるわけにはいかないですよね。つまり、未来の要素に基づいて休暇の内容が決まるわけではないということ。


ゆえに、休暇が付与された後に退職する(もしくは、雇用契約が満了する)ことが確定していても、その点については考慮してはいけません。

もうすぐ退職するのだから休暇はなしとか、もしくは休暇を減らすというのはダメです。


この問題は、契約社員の雇用契約でよく扱われています。

つまり、契約が終了することが確定している状況で、休暇を与えるべきかどうかと悩むようです。

しかし、悩むことはあれども、有給休暇を付与するかどうかの場面では、「過去を考慮するのであって、未来は考慮しない」というルールを守らなければいけませんね。



 

山口正博 社会保険労務士事務所
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