book175(任意継続資格を喪失しないことも有り得る)



■保険料を支払い忘れると納付期日の翌日に資格を喪失する?


会社を退職して健康保険の被保険者資格を喪失すると、後から健康保険の任意継続被保険者になることができますよね。


さらに、任意継続の健康保険では、保険料を期日までに納付しないと、納付期日の翌日に任意継続被保険者の資格を喪失するというのがルールです。

このルールは多くの方がご存知の通りですね。



ところが、納付期日までに納付し忘れても、理由によっては任意継続被保険者の資格を喪失しないことがあるようです。


確かに、法律では、任意継続の保険料を期日までに納付しなければ、資格は喪失すると決められているのですが、現場では必ずしもこの通りに運用されているとは言い切れないようです。








■法律と現場では違う対応をすることがある。


やむを得ない事由により、納付期日までに健康保険の任意継続保険料を支払えないときは、原則として資格を失うのですが、「例外的に」健康保険協会に申し立てをすると資格を継続してもらえることがあるようです。


ただ、加入者側に過失があるとか、もしくは故意に保険料を支払わずに放置しておいて、後から「何とかして下さい」という状況だとおそらく申し立ては却下されるかもしれません。

しかし、どうしても回避できなかった事情とか、病気とか怪我とか、仕事の都合で手続きができなかったとか、という事情があると、申し立てにより資格を維持してもらえる場合もあるようです。


期日までに保険料を支払わないときは、法律に基づくと資格喪失になる(これが正しい手続きです)のですが、行政裁量によって資格を継続させるようです。

ただ、注意すべきは、あくまで「行政裁量」によって事務が行われているということです。

つまり、行政機関の判断次第で、結論が変わってしまうのですね。


ゆえに、「期日までに任意継続の保険料を納付しない=即時に資格喪失(翌日に喪失)」とは言い切れないのです。

言わば、法律で決めた内容を、行政機関が裁量によって運用しているわけです。



時に、このように融通が利くのは良いのかもしれませんが、容易にルールを曲げてしまうのはなるべく避けたいですよね。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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