book174(健保の切り替え時に被扶養者から外れてしまうとき)






■手続きによって被扶養者から外れてしまう?


夫が退職し、健康保険の任意継続被保険者になると、夫の被扶養者になっていた妻は一度被扶養者を外れますよね。


ただ、妻が被扶養者を外れても、夫が任意継続被保険者になれば、再度、妻は被扶養者になれるはずです。


ところが、妻の前年度の収入を調べてみると、約年収300万円だったとすると、被扶養者から外れてしまいますね。

しかし、前年度は収入があっても、今現在は仕事をしておらず(専業主婦になったとか、次の仕事を探しているという状況など)、被扶養者になれないと困るという現状があるとすると、何とかして非扶養者の状態を回復しなければいけませんよね。



そこで、「前年度の収入(年収300万円)だと非扶養者の条件を満たさないから、被扶養者にはなれない」と形式的に判断するのか、

それとも、

「被保険者(夫)が資格を喪失するまでは、妻は被扶養者だったのだから、その状態は維持される」と実質的に判断するのか、

どちらでしょうか。






■申し立てると、被扶養者の立場を回復できる。


前年度の収入が被扶養者の条件に合致しないとしても、夫が資格喪失するまでは被扶養者だったので、都道府県の健康保険協会に申し立てをすると、被扶養者の状態を回復できます。


健 康 保 険 被 扶 養 者 認 定 申 立 書
http://www.kenpo.gr.jp/opckenpo/sinsei/pdf/hifu_nin.pdf
※PDFファイルです。

上記の書面(他にも自作の書面でも可能とのこと)を使って、「申請の理由」という欄に、「夫が資格喪失するまで、妻は被扶養者だった」こと、「前年度の収入を基準にされると確かに被扶養者ではなくなるが、今現在は収入が無く、被扶養者になれないと困る」という内容を書いて、都道府県の健康保険協会に申立書を送付すれば、被扶養者の認定がされることがあります。

これは、直前の被扶養者資格を維持するための措置なのでしょうね。


今回の様な被扶養者の認定(被保険者が資格を切り替える過程で、被扶養者でなくなった)の場合、その他の欄については、さほど詳しく記入する必要はなく(書ける範囲で足りる)、「申請の理由」が最も大事です。


ただ、社会保険事務所では上記の被扶養者認定はできません。

社会保険事務所に行くと、「前年度収入の条件を満たしていないので、被扶養者にはなれません」と言われます。

社会保険事務所では形式的な判断をするだけであって、実質的な判断はしませんので、より細かい判断は都道府県の健康保険協会で行うようになっています。


 

山口正博 社会保険労務士事務所
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