book162(休日出勤の範囲は24時間です)





■所定労働時間以外は休日勤務ではないのか。


休日出勤を取り扱うときに、所定内労働時間だけを休日勤務と考えて、所定外の勤務時間は時間外手当や深夜手当だけで対応すれば良いのではないか、と考える方がいらっしゃるようです。


確かに、1日の勤務時間の本体は「所定内労働時間(1日8時間と仮定します)」ですから、その所定内労働時間だけを休日出勤として取り扱い、他の勤務時間は通常の時間外勤務や深夜勤務として取り扱うというのは筋が通っていそうです。

しかし、「休日は8時間」ではありません。

休日は1日ですから、24時間あるわけです。


とすると、休日の8時間だけを休日勤務として取り扱うのは変ですよね。


ちなみに、休日出勤とは、「法定休日(週1日の休日)に出勤すること」を意味します(祝日や盆暮れの休みは含みません)。







■休日は24時間です。


「早出だから休日出勤ではない」とか、「残業だから休日出勤ではない」とはなりません。

所定内の勤務時間ではないからという理由で休日出勤の範囲から除外するという扱いはできないのです。


つまり、所定労働時間だけが休日出勤として扱われるのではなく、休日という1日の範囲で勤務している部分は全部が休日勤務になるわけです。


具体的には、「休日の24時間は常に35%割増の状態で勤務する」ということです。


さらに、休日に時間外勤務をすれば、35%+25%=60%になります。

また、休日に深夜勤務をすれば、35%+25%=60%になります。


ちなみに、休日に時間外勤務と深夜勤務が重なれば、35%+25%+25%=85%になりそうですが、この様にはなりません。


不思議ですが、休日出勤のときは、時間外勤務は発生しないと扱う様です。



例えば、9時~24時まで勤務したと仮定すると、9時~22時まで(休憩が1時間含まれる)は、35%割増で計算します。

また、22時~24時までは、休日の深夜ですから60%割増で計算します。


本来ならば、18時以降は時間外勤務になるのですが、休日出勤の場合は時間外勤務を発生させないのです(休日手当は時間外手当も込みで想定しているのでしょうか)。

この点についての行政通達(休日出勤の時は、時間外手当は必要なく、35%割増で足りる)はありますが、やっぱり不思議な感覚です。



「休日出勤に時間外勤務はない」ということは意外と盲点かもしれませんね。

 

山口正博 社会保険労務士事務所
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