book158(月額の随時改訂は任意か強制か)




■手続きをしなかったら、、、。


年度の途中で、報酬月額が下がったり、もしくは上がったりしたときは、随時改訂という制度を使って、標準報酬月額を変更しますよね。

ただ、この随時改訂は会社の手続きを待って進められる制度ですから、もし会社の手続きが無ければ随時改訂は行われないわけです。


例えば、報酬月額等級表に照らして、報酬月額が2等級以上に下がったときに、随時改訂をしなかったら、社会保険料はそのままですよね(改訂をすれば保険料は下がる)。

反対に、報酬月額等級表に照らして、報酬月額が2等級以上に上がっときに、随時改訂をしなかったら、社会保険料はそのままですよね(改訂をすれば保険料は上がる)。



では、保険料が下がる時だけ随時改訂をして、保険料が上がる時には随時改訂をしなければ、どうでしょうか。

他にも、改訂をすれば保険料が下がるのに、あえて改訂をせずに、現状の保険料を払い続けるのはどうでしょうか。







■手続きしなければ、定時決定まで変わらない。


端的に言えば、何もしなければ、定時決定まで保険料はそのままです。


おそらく、保険料が下がる見込みがある状況ならば、会社は随時改訂をするでしょう。

しかし、保険料が上がる見込みがあれば、おそらく会社は随時改訂をしないでしょう(定時決定まで待つということ)。


ただ、保険料が上がるのに改訂をしなければ怒られるのでしょうが、では保険料が下がるのにあえて改訂をしなければどうなるのでしょうか。


手続きをすれば保険料は下がるけど、事務手続きが面倒だから、あえて随時改訂をしないという場面もありそうです。

この場合は、おそらく怒られないはずです。

なぜならば、保険者(政府)としては不利益が無いからですよね。


保険料が低いままだと制度側には不利益がありますが、他方、保険料が高いまま放置されていても、あえて修正する動機はないわけです。


ただ、定時決定の時でも、4月、5月、6月の給与だけ意図的に下げておいて(この3ヶ月の給与は他の月に回す)、定時決定の時の標準報酬月額を低く抑えている会社もあるでしょうね。



社会保険料というのは、考えるてみると、意外とアバウトなんですね。



 

山口正博 社会保険労務士事務所
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