book135(有給休暇の買い上げをする時の単価をどうするか)





■有給休暇の買い取り単価はどう決めるのか。


原則として、有給休暇を金銭で買い取ることはできません。


しかし、例外として、「退職するときに残っている有給休暇」や「2年の期間が経過して、時効消滅してしまった有給休暇」の場合は、買い取ることができますよね。

ちなみに、買い取れるのは、上の2つの場合のみです(今のところ)。

これは、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。



しかし、買い取ることができるといっても、「買い取りの単価」までは決まっていないんですよね。

平均賃金で買い取るとか、通常通り勤務したと仮定して買い取るとか、考え方は分かれるでしょう。


また、休暇の買い取り自体をしない会社も多いですよね(義務はありませんから)。






■単価を決める客観的な基準はない。


一般に、労働基準法によって基準が示されていないことは会社が決めることになります。

今回のような、有給休暇の買い取り単価の決定も、会社が決めます。



そこで、具体的な方法としては、

・「買い上げ額を1日あたり5000円というように一定額にする」(買い取り金額に上限を設定する方法)
・「平均賃金で買い取る」
・「通常勤務と同じ給与で買い取る」
・「5日を限度として買い取る」(買い取り日数に上限を設定する方法)
・「フルタイム社員は5000円で買い取り、パートタイム社員は3000円で買い取り」


などなど、いくつか方法が浮かびます。


有給休暇の買い取りは、金券の精算とは違うものですから、一部を消滅させて、一部を買い取るという対応もできますよね。




また、変わった方法としては、病気や怪我の時に限って使える「使途限定型の有給休暇」として繰り越す方法もあります。


つまり、時効で消滅した有給休暇が発生したら、「消滅した休暇日数の5日を限度に、傷病有給休暇として積み立てる」という仕組みです。

消滅した休暇だから、休暇の使い方を限定して活用するということです。


有給休暇は時効消滅しないのが理想ですが、時効の時のフォローとして作っておくもの便利かもしれません。



また、この傷病有給休暇に対して、時効を設定することもできるでしょう。

従来の有給休暇としては時効消滅したが、傷病有給休暇として新たに2年間有効な休暇に転換するようなものです。

もちろん、時効を、2年ではなく、1年とか6ヶ月にしてしまっても構いません。


ぜひ、いろいろと考えてみて下さい。



山口正博 社会保険労務士事務所
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