book110(インフルエンザで社員さんを休ませたとき、休業手当は必要ですか?)







■確かに休ませているけれども、不可抗力では。


新型のインフルエンザが流行していますね。

現状では、インフルエンザの内容が十分に解析できていませんから、感染しないように皆さん予防しているようです。


上記の状況を考慮して、会社の判断で、インフルエンザに感染しているとの兆候がある社員さんを休ませることがあるかと思います。

感染力が強いようですから、ちょっとした兆候でも対処しようという姿勢なのでしょうね。



では、休ませたとしたら、労働契約法26条の休業手当は必要なのでしょうか。


確かに、出勤するなと会社から言われたのでしたら、休業手当は必要とも思えます。


しかし、会社としても、社員さんを休ませたくはないが、やむを得ず休ませているのだから、不可抗力であり、休業手当は必要ないと判断することもできますよね。









■会社の責任かどうかが分かれ目。


原則として、会社の都合で休ませた場合は休業手当が必要です。


ただ、今回のインフルエンザの影響を、会社都合として良いのかどうかが疑問です。

業績低下しているとか、人員が過剰だから休業するというならば、休業手当は支払うべきです(会社責任による休業)。


しかし、インフルエンザの拡大は会社に責任がありません。


今回のインフルエンザは、普通の風邪やインフルエンザとは違いますから、ちょっとした兆候を感じたら、会社の判断で、他の人に広がらないように、軽度の症状でも先んじて社員さんを休ませることも有り得ます。


この場合、確かに「会社の判断」は介在していますが、会社都合の休業と同視してしまうのは、会社にとって酷です。


不可抗力で社員さんを休まさざるを得ないのに、休業手当を支給せよというのはバランスを欠くのではないでしょうか。


ゆえに、インフルエンザを理由として社員さんを休ませる場合には、休業手当は不要と考えるべきです(不要ですが、あえて支給するのはOKです)。


ただ、会社の判断で、休んだ社員さんに特別有給休暇を付与してフォローするのは構いません。

山口正博 社会保険労務士事務所
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