book105(36協定と改正労働基準法は相容れないのでは?)





■45時間までと決めているのに、60時間を超えても良いのか。



ご存知のように、36協定では、1ヶ月の時間外勤務の限度を45時間と設定しています。

一方、平成22年4月から運用される新しい労働基準法では、月60時間を超える時間外勤務に対しては50%増しの手当を支給すると決められています。


しかし、36協定では1ヶ月に45時間までの時間外勤務しか許容していないにもかかわらず、改正労働基準法では月60時間を超える時間外勤務を想定しているんですよね。


これは矛盾しているのではないかというのが疑問です。






■月60時間の時間外というのは36協定の限界を超えている。


労働基準法では、時間外勤務や休日労働は原則として違法です。

しかし、36協定を提出することで、時間外勤務や休日労働を可能にすることができるんですね。


ちなみに、36協定無しで時間外勤務や休日労働させるのはダメですよ(手当を適正に支払っていてもダメです)。

時間外の勤務がない会社はほとんど無いでしょうから、どんな会社でも36協定は必要なはずです(36協定を提出していない会社は労務管理的に「クロ」です)。



話を戻すと、36協定があれば時間外勤務は確かに可能になります。

しかし、「上限無しで時間外勤務ができる」というわけではないんですね。

たとえ、適正に手当を支払っていても、「上限時間の制約」は受けます。



例えば、1ヶ月の期間ならば、45時間が時間外労働の上限時間です。


しかし、改正労働基準法では月60時間を超える時間外勤務に対しては50%の手当を支払うことと決めていますよね。

これはおかしいのではないでしょうか。


45時間までしか時間外勤務ができないのに、60時間を超えることを想定するのは矛盾でしょう。


もし、36条の限度時間を超えても手当がキチンと支払われていればOKだとすれば、36協定の限度時間は何のための基準なのでしょう。


不思議ですよねぇ。

山口正博 社会保険労務士事務所
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