book101(労働基準法より就業規則が優先される場合もある)






■7時間を超えると時間外手当を支給します?


ご存知のように、勤務時間が1日8時間を超えると、時間外手当が発生しますね。



ところが、所定労働時間は1日7時間で、7時間を超えた勤務にし対しては時間外手当が支給される会社もあります。


「勤務時間が8時間を超えない限り時間外手当は不要」というのが一般的な理解ですが、8時間未満で時間外手当を支払うこともあります。


「なぜ、必要も無いのに手当を支給しているのか」と思えるのですが、7時間超えで時間外手当を支払うのもアリです。

8時間よりも早い段階で手当を支払うのは構わないんですね。






■知っているのか、知らないのか。


「就業規則よりも労働基準法が優先的に適用される」ということは良く知られています。

いわゆる「効力関係(力関係と言っても良いでしょうか)」というものです。


しかし、場合によっては、「就業規則が労働基準法よりも優先される」こともあります。



先ほどの例のように、


「所定労働時間は1日7時間とします」

さらに、

「所定労働時間を超えた勤務に対しては、時間外手当を支給します」


と決めていると、勤務時間が8時間に達していなくても手当を支給する「義務」ができてしまいます。


労働基準法では8時間がラインですが、就業規則で7時間を時間外のラインにした場合、7時間が基準になります(もちろん、8時間以下ならば何時間に設定しても構いません)。

つまり、労働基準法よりも就業規則を優先させていることになりますよね。



では、なぜ7時間を超えた勤務に対して、「敢えて」手当を支払っているのかを考えると、



「8時間を超えない限り時間外手当は不要」ということを「知った」上で、所定労働時間を超えた勤務に対して時間外手当を支給しているのか、

それとも、

「8時間を超えない限り時間外手当は不要」ということを「知らず」に、所定労働時間を超えた勤務に対して時間外手当を支給しているのか、


この2つのどちらかです。



知っていて上記のように決めているならば困らないでしょうが、もし知らずに上記のように決めているとすればルール作りの失敗ですよね。

「知っている」会社が多数だと思いたいですね。

山口正博 社会保険労務士事務所
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