book91(代休と振替休日の振り分け)





■裁量で判定してはいけない。


代休と振替休日の違いは、すでに皆さんご存知かと思います。



コンパクトにまとめれば、


事前に予告して、休日と勤務日を切り替えれば、「振替休日」です。

一方、

事前に予告しないで、休日と勤務日を切り替えれば、「代休」です。



また、休日手当の扱いは、

代休だと休日手当が「必要」になり、振替休日だと休日手当が「不要」になります。



ただ、「事前に予告」といっても、いつの時点までを「事前」として扱うかは微妙ですね。

つまり、1日前までを「事前」とするのか、2時間前までを「事前」とするのか、それとも、1分前までを「事前」とするのか、、、。

「事前」と言っても、解釈の幅は広いですよね。


その場合は、「休日を振り替える時は、振り替える当日より1日前までに予告します」というように就業規則でルールを決めていれば、微妙な状況を避けることができるかもしれません(あくまで一例です)。


代休にするか振替休日にするかということを、会社の裁量で決めないようにするためには、上記のようなちょっとした仕組みが必要になります。







■全て代休はOK。全て振替休日はNG。



では、休日と勤務日を切り替えを、「全て代休」にしたり、「全て振替休日」にすることは可能でしょうか。

結論を先に言えば、前者は可能ですが、後者は不可です。



まず、全てを「代休」にすることは可能です。

なぜならば、実質的に振替休日である日に対しても休日手当が支給されるため、
労働基準法の定めるラインよりも上になるからです(いわゆる「有利原則」です)。


そのため、代休か振替休日かということを判定するのが面倒ならば、休日と勤務日の切り替えをを全て代休として扱うのもアリです。




一方で、全てを「振替休日」にするのはダメです。

なぜならば、会社が本来支払うべき休日手当の支給を免れようとするかもしれないからです。

つまり、代休として扱うべき場面ならば、休日手当が必要ですので、その日を休日手当が不要の振替休日にしてしまうことはできないというわけです。


山口正博 社会保険労務士事務所
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