book74(有給休暇の先行分割付与)

 

 

休暇を分けて付与する。

 

原則として、有給休暇は、6ヶ月を経過した時点で、10日分を付与されますね(出勤率の条件は満たしていると仮定)。

 

 

ただ、6ヶ月を経過しないと休暇はゼロですから、入社してすぐに休暇を使うことはできませんよね。

 

しかし、入社してすぐであっても、休暇を使いたい場面もあるかもしれません。

 

 

そこで、6ヶ月経過時点よりも早い段階で、有給休暇の一部を先行して付与するという仕組みを使うことを検討することになります。

 

 

 

 

一度付与したら、後からキャンセルできない。

 

例えば、入社時点で10日のうち4日分を付与しておいて、6ヶ月到達時点で、10日から先行付与した4日を控除して、残りの6日を付与するという使い方があります。

 

これならば、入社してすぐでも休暇が使えますから便利ではあります。

 

 

有給休暇の分割先行付与は、法定ラインである6ヶ月到達前に一部を分割して付与するという仕組みですから、いわゆる「有利原則(労働基準法の法定ラインよりも働く側に有利になる仕組みならば禁止しないという原則)」から判断して利用可能な仕組みとなっています。

 

 

 

ただし、一度付与したものを後で清算するのはダメです。

 

例えば、入社して、6ヶ月に到達する前に退職した社員さんがいると仮定して、

その人は既に先行付与した4日分の有給休暇は使っているとします。

 

 

この時、4日分はすでに使っているから、4日分の給与を退職月の給与から控除するというのはダメです。

 

端的に言えば、「一度与えたら取り返すことはできない」のが有給休暇です。

 

 

有給休暇の時の給与を後から控除すると「働く側の立場を不安定にしてしまう」という点も、休暇を取り返せない理由になるでしょうね。

 

 

6ヶ月経過前の退職を想定して、有給休暇の分割先行付与を検討しなければいけませんね。

 



 

山口正博 社会保険労務士事務所
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