book45(届出制は良いが許可制の有給休暇はダメ)


■上司の「許可」を得てから有給休暇を付与する?



「有給休暇を取得する際には上司の許可を得ること」とルールを決めている会社もあるようです。

また、理由によっては、休暇を取得できないことも少なくないようです。


確かに、会社にとっては、現場のオペレーションを勘案しながら有給休暇を取得してもらいたいという思いがありますから、許可制にする気持ちは分からないでもありません。

ただ、許可が必要となると、有給休暇を取得しにくくなるために、社員さんにとっては不都合です。

理由を問わず自由に取得できるのが有給休暇ですから、許可制はダメなのではないかと思えますよね。


そこで、いわゆる許可制による有給休暇の運用は許されるのかどうかが問題となります。







■届出制ならば可能。


結論を言えば、許可制の有給休暇はダメです。

なぜならば、有給休暇は原則として自由に使えるべきものですから、原則禁止の仕組みである許可制によって運用することはできません。

会社は時期変更権を行使するにとどまります。




ただし、「届出制」にすることは構いません。

許可制は原則禁止ですが、届出制は原則OKという仕組みですので、有給休暇で届出制を採用しても差し支えありません。

実際に、休暇を使う際には「申請」をするわけですから、届出制と同様です。




また、休暇の取得理由を申請時に聞くことがありますね。

ここでは、有給休暇の取得理由を一切聞いてはいけないというわけではなく、理由を元に休暇の取得を拒むのがだめなだけです。

休暇の取得理由を聞いて、時期変更するかどうかを判断するわけですから、一切理由を聞けないとなると、会社が困りますよね。

ですから、有給休暇の取得理由を聞くこと自体は差し支えありません。




休暇の取得妨害にならない範囲で有給休暇制度を運用するのがコツですね。



山口正博 社会保険労務士事務所
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