book43(半日有給休暇の時の残業は「実働時間」で計算する)


■有給休暇は仕事ではないから、勤務時間にカウントしない。


有給休暇は1日単位だけではなく、半日単位でも利用できるということをご存知の方も多いかと思います。


「午前だけ勤務して、午後は半休」とか、

「午前半休で、午後から勤務」といった使い方をするのが一般的でしょうか。


そこで、半休を利用した日の時間外計算はどうなるのかが今回のポイントです。


例えば、9時~18時勤務(休憩を1時間挟む)の人が午前に半休を取り、13時から出勤して20時まで勤務(休憩を1時間挟む)した場合、時間外手当は必要でしょうか。


18時を超えているから手当は必要と判断すべきか、

それとも、実質の勤務時間は1日8時間の枠を超えていないから、手当は不要と判断すべきでしょうか。


意見が分かれるところですから、問題となります。







■「形式」で判断せず、「実質」で判断する。


結論を言えば、時間外手当は不要です。



なぜならば、実質の勤務時間は6時間(7時間ー休憩1時間)ですから、8時間を超えておらず時間外手当が出ない場面なのです。


ただ、人によっては「18時以降は時間外手当が必要ではないか」と思うかもしれませんね。

確かに、「所定労働時間(9時~18時)」は超過していますよね。



しかし、「実質の勤務時間」は1日8時間の枠を超えていませんので、時間外手当は出ないのです。



要するに、半休は勤務時間から除いて考えるのがポイントですね。

つまり、有給休暇は出勤したものとみなされる(出勤率には影響しない)が、勤務時間としてカウントはしないということです。


半休で実際には働いていないわけですから、勤務時間にカウントしないのが自然ですよね。



ただし、「18時を超えて就業した場合は時間外手当を支給します」と就業規則に書かれているならば、時間外手当が必要になります(1日8時間の法定労働時間を超えていなくても)。

なぜならば、法定労働時間ではなく、(就業規則上の)所定労働時間を基準にしているため、実質の勤務時間に関係なく時間外手当を支給するルールだからです。



「半休は勤務時間から除いて考える」

今回はこれだけ覚えておいてください。

山口正博 社会保険労務士事務所
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