book42(副業禁止規定は有名無実ではないか)



■就業規則で決めている副業禁止の効果はいかほどか


「会社の承認を受ずに、また在籍のまま、他に事業を営み、あるいは他の会社に雇用されることを禁止します」

就業規則にこんなルールが書かれている会社も少なくないはず。


「本業に支障が出るといけないから、副業を禁止している」というのは確かに真っ当な理由だと思えます。



では、副業禁止は就業規則で決めなければいけないほど重要なルールなのでしょうか。

社員さんの就業の自由を拘束しているとも考えられるので、問題となります。






■有名無実なルール。


就業規則に惰性的に書き込んでいることもあるのではないでしょうか。


就業規則を作る時にはある程度のフォーマットがあり、副業禁止規定もそのフォーマットに含まれることが多いようです。


現に、ネットで就業規則のテンプレートを拝借して自社の就業規則を作っている会社は、デフォルトで書き込まれている副業禁止規定が必要かどうかもよく考えずに、テンプレートをそのまま使っているわけです。

また、他社の就業規則でも書いているから、当社も同じようにという感覚で書き込んでいることもあるはずです。


会社によっては、就業規則で副業や兼業を禁止と決めていても、意外と許してくれたりもします(思ったほど厳密に適用してこない)。


中には、副業や兼業が就業規則で禁止されていることを知らない(もしくは、知らされていない?)方もいるはずです。

もちろん、会社によっては厳しいところもあるはずです。



私は、副業禁止規定というのは時代錯誤なルールだと考えていますので、就業規則を作る時には盛り込まないように提案しています。

絶対に不可欠というほどのルールではありませんから。


会社としては、副業をされると本業に支障が出るというのが理由なのかもしれませんが、その理由は意外とボンヤリしているのではないでしょうか。


風俗業や水商売、深夜に及ぶ就業を想定して副業禁止規定を設けているのでしょうが、だれもが上記のような仕事をするわけではなく、ほとんどの方は生活を楽にしようと考えて副業をするはずです。

また、本業の収入が少ないのでやむなく副業や兼職をしているという方もいるでしょう。


となると、承認や許可というように原則禁止にするべきではなく、せいぜい届出ぐらいにとどめるのが妥当なルールではないでしょうか。



「在籍のまま他に事業を営み、あるいは他の会社に雇用される場合には、会社所定の届出をすること」

という程度のルールが現実的ではないかと思います。


山口正博 社会保険労務士事務所
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