book39(定額・前払いの時間外手当は時間外計算から除く)


■「手当」だから計算に含む?


時間外手当の計算をするとき、一定の手当(家族手当や通勤手当など数種類)以外は、全て時間外の計算に含むというのがルールですよね。


では、前払いや定額で時間外手当を支払っている場合に、追加で時間外手当を支給する場面になったとすると、前払いもしくは定額の時間外手当も計算に含めて時間外手当の計算をするべきなのでしょうか。


確かに、手当という名称が付されているのですから、時間外計算のルールからすれば「含むべき」と判断するのが妥当です。

しかし、何となく違和感を感じますよね。


「時間外手当を使って、時間外手当を計算する」ということですから、常識的に変だと感じるのが普通です。






■時間外手当で時間外手当を計算するという摩訶不思議。


結論から言えば、

前払いや定額で時間外手当を支払っている場合に、追加で時間外手当が必要になったら、「追加の不足分を支払えば足りる」と判断すべきです。


つまり、「時間外手当を使って、時間外手当を計算する」ということに対して違和感を感じるのが正しい反応です。

2重計上っぽい感じになっているのが分かるでしょうか?
(微妙な表現ですみません)

ズバッと説明できないのが歯がゆいですね(笑)。



前払いや定額の時間外手当であっても、給与計算の時期や支払い日は一定なのですから、時間外計算の一括清算が可能なはずです。


つまり、「前払いや定額の時間外手当」と「差額(前払いや定額で不足した分)となる時間外手当」の支払い時期がずれるということはまず無いのでしょうから、時間外手当を時間外手当の計算に含むという変な状況にはならないはず。


もっと別の説明の仕方をすれば、前払いや定額の時間外手当は、最終的に清算されるまでは未確定の手当なので、時間外手当の計算には含めないと考えればいかがでしょうか。



ゆえに、時間外手当は、「手当」という名称が付されていても、時間外手当の計算には含まない(追加の不足分を支給することで足りる)と判断するわけです。

山口正博 社会保険労務士事務所
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