book37(3割の立て替えでも負担に感じる時がある)


■3割でも負担に感じるときがある。


健康保険を使うと、怪我や病気で病院に行っても、総支払額の3割で治療が受けられますよね(一般の方を想定しています)。

ただ、手術などの規模の大きい治療を受けると、負担額も大きくなります。



確かに、3割負担は助かるが、医療費の金額が大きくなると、3割であっても負担額は大きくなりますので、何とかしたいところです。


そこで、高額療養費制度を使うことを検討することになります。





■事前に高額療養費を利用するのと同等の効果。


例えば、100万円の手術治療を受けたと仮定すると、3割の自己負担額は30万円ですよね。

原則としては、この30万円を負担しなければいけないわけです。

そこで、高額療養費制度を使うと、自己負担額は上記よりも減額されます。



具体的な計算としては、

【80,100 円+(総医療費-267,000 円)×1%】

という式を使い(一般的な所得水準の人が対象であると仮定します)、

80,100 円+(1,000,000-267,000 円)×1%

=80,100円+7,330円

=87,430円


高額療養費制度を使うと、この87,430円が実質的な自己負担額になるんですね。




ただし、高額療養費制度では、先に30万円の自己負担額を立て替えることが必要なのです。


以前だと、自己負担で立て替えるか、融資(高額療養費貸付制度)を受けるかという選択肢しかありませんでした。

たとえ、3割負担であっても、絶対額が大きいとやはり負担ですよね。



しかし、今では、健康保険限度額適用申請の手続きを行うと、立て替えをせず、また融資も使わないで済みます。

病院側で処理をしてくれるわけですから、患者としては大いに助かります。



ただ、入院をしないと対象にはならないですから、即日手術・即日退院の場合は以前のような対応(自己負担で立て替え、もしくは融資を利用)をすることになりますね。



余談ですが、どの方法を使っても、支払う額は変わりません(支払い時期や方法を変えるだけですから)。


山口正博 社会保険労務士事務所
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