book27(長時間労働を減らす)




■気合いと根性で時短はできない。


最近では(昔からでしょうか)、長時間労働が慢性化している会社もチラホラとあるようです。

「そんなの、たくさんあるよ!」、と言われそうですが。


長時間労働に対しての一般的な解決の方法としては、

・無駄な業務・作業をなくす
・管理職の意識改革
・社長や取締役がリーダーシップを発揮する

などなどという方法もあるのですが、意識などの精神要素だけでは心許ないところ。

意識も大切ではあるのですが、強制力に欠けますからね。


気合いと根性で長時間労働を減らすのは困難です。

むしろ、気合いや根性を使うと、働く時間が延びる場合が多いんです。




■早く終われば手当てを。


現状の時間外手当は、仕事が遅い人ほど利益があるという仕組みになっています。

ただし、新入社員、その人の適性、性格などなどにより、仕事が遅いにも理由があることは確かですが。


勤務時間が短くなれば会社の利益にはなりますが、残業しない利益は社員にはないわけです。時間外手当がないですからね。


早く仕事が終わると空いた時間を作れる、という利点はありますが。


「残業するな」というと会社の経費を抑えるのが目的になりますが、社員さんに、「会社の都合だけを考えているな」と勘繰られてしまうこともある。

このような場合には、時間外手当だけではなく、「早勤手当て」のようなものを作る方法もありかもしれません。


同じ費用を使うのならば、早く仕事を終えるために使った方が得策です。

時間オーバーに手当てを出すよりも、仕事を短時間で終えた場合に報酬的な感覚で手当てを出す方が良いですよね。

具体的には、「早勤手当て」は10分もしくは15分単位で手当てを支給するというもの。


18時が終業時刻ならば、それよりも早い時間(17時30分など)で終われば手当が付く仕組みです。

時間外手当のように規制はないので、時間の単位や単価は自由に設定できるでしょう。

30分単位などで計算すれば、より時間短縮が促されるかもしれません。


単価も、25%とまではいかないまでも、10%~15%程度に設定すれば良いのかなと思えます。


ドンピシャリで就業した人には手当てはありませんが、より早く仕事を終わらせようという意識を高めるには有効だと思います。




■休みを増やす。



手当てを出して長時間労働を減らすという方法とは別の方法として、休みの日を増やすという方法もあります。

今現在、ほとんどの会社は週休2日です。
それをさらに週休3日にするという仕組みです。


この仕組みを使う場合の休みというのは、リフレッシュという意味の休みではなく、プレッシャーをかける意味での休みです。


リフレッシュ休暇ならぬプレッシャー休暇でしょうか。


休みの日数が増えた分、羽根を伸ばすという意味もありますが、本来の目的はプレッシャーを与えるためです。

仕事をする時間が減ってしまうわけですから、今まで以上に集中的に仕事をしないと売上や利益の数字が落ちます。


限られた時間という意識を強制しますので、口頭で「仕事、早く終われよ~」と言うよりも効果はあるはずです。



以前は、週休1日の会社や学校が多かったものです。

それが、隔週で土曜日が休みになり、
(80年代後半でしょうか)

さらに、完全に週休2日制になっていきました。
(2002年ごろからでしょうか)


留意すべきは、週休2日になったからといって、パニックにでもなったかというと、そうでもなかったですよね。

週休2日になると、働く時間が減って、さらには競争力も減退すると言われたこともあったような気がしますが、、、。


ならば、週休2日をたとえ週休3日にしても、ほとんど混乱など無いのではないかと思うのです。




■檄を飛ばさず、仕組みを作る。


意識を変えるという試みも必要ですが、手当てや休みを使って、長時間労働の芽を摘んでいく方が具体的です。

口で発破を掛けるだけでうまくいかないのは、
親が子供に対して、「勉強しろ!」と言っても子供はしないのと同じです。


この場合、「お小遣いやるよ~」というエサでも撒けば、子供も行動しますよね(笑)。

その善し悪しは別にして。



行動する理由を作らないと人は動かないということです。

裏返しに言えば、理由があれば人は行動するということ。

「時間短縮したい!」と思えるような仕組みを作るのです。

山口正博 社会保険労務士事務所
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